ビッグコミックオリジナル9月の新連載2作が発表されました。

ビッグコミックオリジナル新連載?
ここジャンプ関係のサイトでしょ??
と思われたかもしれませんが、週刊少年ジャンプで連載していた作家2人が同時期にこの雑誌で連載を始めたので、四捨五入すればビッグコミックオリジナルは週刊少年ジャンプになるという事で何ら問題ありません。
ということで今回発表された、元ジャンプ作家たちによる座頭市物語ノワール、いけない二人の投稿時点での管理人なりの所感を書いていきます。
座頭市物語ノワール
1番手、ジャンプ時代はALIENS AREAと極東ネクロマンスを連載していた那波先生による座頭市物語ノワール
コチラから0話(実質1話)が無料で読めます👇

投稿時点で1話(0話からカウントしてるので実質2話)まで消化。
公式から出ているあらすじはこんな感じです。
“最強”の名作を再構築した新感覚アクション時代劇!
幕末前夜の江戸時代、元号は天保。
引用:https://bigcomics.jp/episodes/d4b3603685cbb/
物価高や米不足、政治腐敗、疫病…庶民が苦しめらている世で、光を失った剣客(市)と一匹の秋田犬は、“正しさ”を、そして“強さ”を追い求めて、旅を続ける。
何処からきて、何処へ向かうのか。
その果てにあるのは、光か闇かーー
主人公がイチという名前であり、前作と入れ替わりで始まった魔男のイチの主人公もイチという名前なので、四捨五入すればこの漫画は魔男のイチとなり、このサイトで扱ってもノープロブレムです。
出典:那波歩才『極東ネクロマンス』(集英社)

運命ですね
そうです言いたいだけです
というかビッグコミックオリジナル版のイチも「魔男のイチ」みたないノリで自己紹介してます。
出典:那波歩才『座頭市物語ノワール』(小学館)
中身としては、盲目のダークヒーローものとでも言うべきか、無料で読める第0話を見た感じだとカグラバチさながらに腐った悪党を斬っていくとか恐らくそんなテイストの内容です。

ジャンプでは作品の「湿度」が高くて振るわなかった説がありますが、今回はそれが活きる作風と読者層と言えそうです
さて、この記事を見ている方はそれ以降の話は有料だから読めてないという人が多いかと思います。
ということでビッグコミックオリジナル買って、続きの第1話を読んでみたのでメチャクチャざっくり内容を書くと
とある未亡人の依頼で夫の仇であるヤクザをイチが殺害
⇩
夫の形見である短刀で殺してほしいという依頼だったが、何やかんやで短刀は使わなかった。でもって未亡人さんも色々訳アリっぽい
⇩
殺害したヤクザの傭兵的な人たちがイチを追っており、イチに因縁もあるらしい
⇩
ハチ(お供の犬)が例の短刀拾ってきた!しかも血の匂い!!これは何かあったな…よし行ってみよう!
といった感じでした。
出典:那波歩才『座頭市物語ノワール』(小学館)
まだまだ本格的に物語は動いておらず、作品の真価は測れないところ。
内容についてこれ以上書く事もないので、有料版まで読んだ身としてジャンプ時代の前作と比べてのアレコレをまとめます👇
那波作品お馴染みの指南役は?
エリエリと極東を読んでいたジャンプ読者ならお馴染み、那波作品には絶対出てきて活躍の機会も多かった斜に構えた指南役キャラ。
出典:那波歩才『極東ネクロマンス』(集英社)
それが座頭市物語ノワールにも出て来るかという話ですが、多分出てきそうにありません。
その役を担うとしたら主人公のイチとなるのですが、任侠溢れた性格として描かれているので、ここから写楽や耀司のようなキャラにはなりそうにありません。

前作の相棒枠は人間でしたが、今回は犬ですしね
オシャレワードは?
上記の指南役と同じくらい那波作品では存在感を放っていたByeByeや憂鬱といったオシャレワードですが、これはまあ今後も出てこないでしょう。
というか時代背景的にギリギリ開国もしてないので、イチがByeByeだの憂鬱だの言い出したら極東のタイトル回収並みの悪い意味でのインパクトを残すハメになるの必至です。
出典:那波歩才『極東ネクロマンス』(集英社)

ということでジャンプ時代とは色々と違った切り口になりそうです
いけない二人
2番手、ジャンプ時代はキミを侵略せよ!やアイテルシー、ジャンプ+ではカメリアのカーテンを連載していた稲岡先生によるいけない二人
コチラから1話が無料で読めます👇

投稿時点で1話消化。
公式から出ているあらすじは以下の通り。
残念!まだ恋は始まりません!ルームシェアラブコメ!
幼き頃、「30歳になってもお互い独身だったら結婚」の約束をした幼馴染の男女――
引用元:https://bigcomics.jp/episodes/c154e3d0354fc?utm_source=twitter&utm_medium=share&utm_campaign=tw_sh_c3cbe0ee7dca7
すっかりその気も失せて、29歳になった二人は、やむにやまれぬ事情で同居生活をスタートさせる。
柔軟剤はどちらのものを使うのかで揉め、玉子はいくらのものを買うのかで言い争い…
愛があっても難しい共同生活。まして愛のない場合の大変さは言うまでもなく…!

座頭市物語ノワールとの温度差すごいな
やむにやまれぬ事情で同居生活ということで、四捨五入したらアオのハコと同じ設定なので、やはりジャンプブログで採り上げても問題無いのです。
あらすじのとおり、主人公たちは29歳なのですが、青年誌となると29歳でもこんなに若いのか…
出典:稲岡和佐『いけない二人』(小学館)
ジャンプだったらこのルックスだと、高校生として出てきてもおかしくなさそうな。

少年誌だと27歳でもかなり貫禄があります👇

肝心の内容について、これ結構面白いぞ…!?
何が面白いかと言われるとシンプルにノリが快活で面白い。(浮気されたり破局したりで作中で起きてることは割と深刻ですが)
出典:稲岡和佐『いけない二人』(小学館)
二人が同居する流れも納得いくものであり、30ページ足らずの1話の導入としては作品の方向性もしっかりと示せておりかなり手堅くまとまっています。

作者とキャラが同じ年齢なだけに感情移入しやすく、話が作りやすかったのかもしれません
ただジャンプでの稲岡先生の作品を見ていた身からすると、1話は面白くても話数を重ねるにつれてよく分からない方向に向かう傾向があったから油断できないなとは感じます。
アイテルシーも1話時点では「何か面白そうだぞ」と思わせる力はあったんですが、話数を重ねるにつれて、何がしたいのか&ヒロインをどんなキャラにしたいのかよく分からない話になりましたし…
出典:稲岡和佐『アイテルシー』(集英社)
ジャンプ+に載ったカメリアのカーテンも、1話は悪くなかったと思うのですが、2話以降の設定や描写が絶妙に伝わりづらく、説得力もイマイチ無かったりでパッとしないまま話が進み、物語が軌道に乗る頃には時すでに遅しだったりと、1話で全ての力を出し切ってしまう人なのかと思えてきます。
出典:稲岡和佐『カメリアのカーテン』(集英社)
両方とも「こだわり」みたいなモノはすごく感じるんですがね……

キミを侵略せよは…終始虚無でした
ということで2話以降の話が良くも悪くも気になるところですが、それ見るためにまたビッグコミックオリジナル買うのもちょっとなあ、となってる次第。
まとめ
以上、四捨五入しまくったビッグコミックオリジナル9月の新連載2作の所感でした。
両作家ともジャンプ本誌では2回連続(稲岡先生は別媒体含めれば4回!)で打ち切りの憂き目に遭いましたが、果たして新天地では長期連載を獲得出来るのか。
この2人の動向を追うためにビックコミックオリジナルを定期購読する男気はありませんが、どういう方向で落ち着くかは両作家のSNSでも眺めていたいところです。

でもいけない二人は面白かったからコミックス出たら買ってみようかな
それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
これ極東よりも那波先生画力上がってる気がしますね。カグラと八犬伝を混ぜたような物語というかなんというか…楽しみにはしてます
コメントありがとうございます。
恐らく月2回しか出ない雑誌だから時間も掛けられるのもあると思います。公式曰く大反響とのことなので今後に期待ですね
何週か前のジャンプに載ってた那波先生の読み切り、絵が見づらすぎて数ページで断念したんだけどだいぶマシになっとるね
ネクロマンスも途中から雑さに磨きがかかってしんどかったのでこれもそうなる運命のような気がするけど…
コメントありがとうございます。
前の読み切りは画風もこれまでとは違ったしなんか気づいたら載ってたみたいな空気感でしたし何だったんでしょうね
ネクロはまあ作画が荒れ始めたタイミング的にも打ち切り決まってメンタルやられたんやろなあと感じました。ビッグコミックオリジナルがどれほど打ち切りにシビアな雑誌かは知りませんが果たして今回はどうなるか…
作品見てみると、やっぱり那波先生は青年漫画向きの人だったのかなと思いました
外連味もあっていい感じです
コメントありがとうございます。
本誌時代はどことなく醸し出される湿っぽさでウケなかった(同時にコアなファンも獲得してたようですが)説がありますが、やはり青年誌だとこの湿度も気になりませんね
まあ稲岡先生ともども頑張ってほしいところです
那波先生は毎度毎度主人公より先輩枠を目立たせる癖が最大の問題だと思ってたので
それがないだけで大幅な改善かなと
コメントありがとうございます。
あの先輩枠にスポット集めたがるのもエリエリだけで終わっとけば良かったんですが、エリエリからそう時間を置かずに始めた極東でも同じことしてるんだからまさに悪い癖だったなあと
今回は相方が犬なので先輩面できないので安心して読めそうです
那波先生については、元ネタの座頭市をリスペクトした結果「那波ノイズ」みたいなのが発生しなかったのかな…という気がしています。
青年誌の方が合ってるジャンプ打ち切り作家さんというと、内水融先生を思い出しますね…
コメントありがとうございます。
元ネタに準拠する方針がある意味功を奏したような。あとはやっぱり青年誌のほうが水が合ってる気がします
アスクレピオスは当時結構好きだったなあ…サエイズムは結局読んでませんが
打ち切りにあったナイプリは、ギャグは好き、でしたが、ボーボボと比べると、やはりボーボボが勝ちます。絵も好みあるだろうし、結局打ち切りに。
さむわんは、べしゃり暮らし、よりは好きかも。ただ、あかね噺には負けてる(現段階では)。
あかねと比べられてしまえば、やはり不利になります。が、さむわん、個人的きはわりと好きなほうかも。掴みはよかったと思います。
コメントありがとうございます。
あかねは芸能枠と見せかけたスポーツ枠な気もしてます。そうなると今のスポーツ枠が振るわないのもあかねの影響があるのかも…?
四捨五入理論めっちゃ好きですw
コメントありがとうございます。
言っちゃえばビッグコミックオリジナル出してる小学館は出版社なので、四捨五入すれば集英社なんですよね…
絵柄の問題で、座頭市は当たりそうですがいけない二人は厳しそうです
「29歳なのに高校生でもおかしくないような絵柄の漫画」は青年誌の中でも読者層若めの雑誌に載っていることが多いですが、ビッグコミックオリジナルは中高年向けの雑誌です
雑誌HPで他の連載作品と見比べると、いけない二人はかなり浮いているのが分かりやすいと思います
同じビッグコミック系列でも比較的若者向けのスピリッツの連載作品と見比べるとさして違和感がないので、そっちに載せましょうよって感じです
釣りバカ三丁目の夕日深夜食堂黄昏流星群等がいまだに掲載されてるような
ジジババがメインターゲットの雑誌で20代の若者のラブコメを載せるとはね
せめて同じ月2回発行のスペリオールじゃダメだったんだろうか
この前の那波先生の読切今思えばジャンプに対する当てつけみたいに思えてきましたね
ジャンプはこういうのなんでしょみたいな
前から謎のアカウント騒動とか起こしてたしそういう人ですよ
別名・コンビ名義使い分け疑惑
途中送信
とかめんどくさい話題もつきないし
でも作品としては少年誌なんだからそれが正解だよなって感じで今までで一番あってたね
ターミナルとしての役割があるといってもどこ発表したらいいかわからないもの混じるだけのイレギュラーだと思う
化け物級の作品が出るとそれに引っ張られてっちゃうのは常ではあるけど
新連載陣も呪術のせいで呪術の二番煎じみたいな暗い作品ばっかになってずっとストレートに明るくて元気になれる作品が見たいと思ってたよ自分は
WEBのビッコミだと1話70pで読めますよ
2作で140円なら読める気がしませんか?
後ビックコミックオリジナルなら「ミサワさんなりすます」がオススメです(ハッタリとドライブ感でぶん回す漫画なので)
ジャンプから出ていった那波先生・・・
座頭市物語ノワールで成功しそうな気がします。
これこそがまさに、ジャンプへの当てつけ(゜∀`;)
週刊少年ジャンプではパッとしなくても、ロケットでつきぬけろ、のキユ(松井)先生、みたいなパターンになったりして。
キユ先生は系列のグラジャンのソムリエールの作画のあとは他で跳ねたとかでもなくルポ漫画で細々やってるかんじなので比較対象にすると微妙ですね