週刊少年ジャンプで2024年32号より連載開始したひまてん!
「作者さん6年ぶりの連載だし応援したい気持ちはあるけど…これは厳しくね?」と思ってましたが、投稿時点最新22話までで5回センターカラーを獲得、2024年52号では掲載順が2番というかなりの好調ぶりを見せています。
2024年の新連載では魔男のイチに次ぐ勢いですね
ということで手のひら返して作品の魅力について語ります。
優しい世界
とにかく優しい世界観であることが挙げられます。
キャラ同士が険悪なムードになったり、ラブコメでたまに出てくるグヘヘ姉ちゃん可愛いな俺らと遊ぼうぜなモブ不良キャラで話を回すこともなく、平和な雰囲気でお話が進み、読者にも優しい筋運びになっています。
単行本1巻の作者コメントに「疲れた時はこれ!!」って感じの漫画を目指してると書いてたので、こういう部分に表れているのだと思います
ひまてんと似てると思っている方も多いであろうニセコイも、1話で主要2人がガチトーンで喧嘩したりとシリアスなシーンもありましたが、ひまてんは重苦しい展開は無く牧歌的。
出典:古味直志『ニセコイ』(集英社)
時代を経てこういう重苦しい展開が好かれなくなったのも背景にありそうですね
個人的にはダークな作風の漫画意外で差し込まれるシリアス展開はスッキリしないことが多いので、この平和路線で突っ切ってほしいところ。
独特なオノマトペ
良く言えば王道、悪く言えばベタなひまてんですが、本作にしかない個性が1つあります。
キャラの名前を文字った独特なオノマトペ(擬音)です。
出典:小野元暉 『ひまてん!』(集英社)
他にも「ヒンマリ」「テーン!」「ポノカ」「カンニャ」etc.とにかく多種多様です
このオノマトペ、最初は青臭さを感じるものでしたが、いつの間にかこれが無いと物足りなさを覚えるようになりました。
もう名前オノマトペ無しでは満足できないカラダになっちまったよ
担当も味をしめており、煽り文やXのポストなど随所に差し込まれていて、ある意味ヒロインが女子高校社長であること以上に本作を象徴せんとする要素になっています。
ポノポノ頑張る…?
オノマトペがクセになってきたらきっと貴方もひまてんファン。
前作と比較して読むとまた面白い
冒頭で6年ぶりの連載と書いたように、作者の小野先生は2018年にも本誌で連載をしていました。
それがこちらのフルドライブという卓球漫画です。
アイコンの画像からも何となく分かるかと思いますが、読んでみるとひまてんで画力がほぼ別人レベルに仕上がっているのが見て取れます。
フルドライブの面影が残っている部分といえば、笑った時の口角の上がり方くらいで、他は人体のデッサンといい塗りといい6年で完全に「成って」います。
出典:小野元暉 上…『フルドライブ』下…『ひまてん!』(集英社)
ひまてんの例に限らず、作者さんの成長物語として見るのも漫画を楽しむうえでの醍醐味ですね
個人的には黒子のバスケ序盤→終盤、どがしかでん!→パジャマな彼女。と並ぶ画力の向上がとんでもないことになっている例だと思います。
まとめ
以上、ひまてんという作品の魅力についてでした。
経験上、20話くらまでこの調子でこれたなら、ひとまず1周年を迎えられるかというタイミングまでは打ち切りの心配はあまり無いように思えます。
ただ、2024年51号からシド・クラフトの最終推理が始まったことで、ラブコメ同士のジャンル被りが発生。
これがひまてんのアンケ得票に何か影響を及ぼすのか。
蟲毒か共存か。サバイバルレースの観点でも面白くなってまいりました
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
気になるのは、「ひまてん」という題名的にひまりとくっつく以外考えられず、ヒロインレース的な楽しみ方は出来ない点でしょうか。
現状ではほのかのファンが多いように見え、今後のストーリーの運び方によっては、一気に読者離れを起こしてしまう危険性を感じます。
シドクラとはラブコメとしては被っているものの、学園系と推理系で一応差別化はできているので、なんとか共存していってほしいです。
コメントありがとうございます。
確かにこのタイトルだと僕勉のようなマルチエンドすらもないのが分かってしまいますね(今週はPRページで一瞬改題されてましたが)
黒髪クラスメイトの方が読者の間では人気になるのはもはやジャンプラブコメの常になっている気もしますので、タイトルの件も含めてどう転がしてくるのか気になるところです
この記事で挙げられている独特な擬音が某鯖スレ民が作者の名字に因んで「小野マトペ」と表現していたのに妙な納得感を覚えました
この呼び方で定着しないかな
小野マトぺw 可愛い
最初うっとうしいなあっておもってた小野マトぺが
最近では少ないと寂しくなるほどになってしまった
今週も少なめだったからちょっと寂しかった
一時期の顔長も治って真っ当にヒロイン全員可愛いしアニメ化まで頑張ってほしい作品
コメントありがとうございます。
小野マトペは上手いですね。
フルドライブでは小野マトペは然り、こういったノリは無かっただけに一体何が?と思ってましたが、思い出してみれば2021年あたりに載ってた和風の読み切りでも姫様キャラがヒメッ!って小野マトペ決めてたからそれがウケたからひまてんでも採用してるんですかね
ジャンプにラブコメを待ち望んでいた身としても、フルドライブが好きだった身としても、ひまてん!が好調で嬉しい限りです。
キャラごとのオノマトペ、最初見た時はなにこれ、と思いましたが、今ではもう慣れて逆に欲してる程です。ここまでくると、もうなくしてほしくないですね。
シド・クラフトという明確なライバルが現れましたので、これからどうなっていくのか注目の作品。ぜひ生き残ってほしいので、これからも応援を続けようと思います。
コメントありがとうございます。
フルドラもまあ惜しい打ち切りではあったなあと思います。序盤の主人公の性格が少し受け入れにくかったか。
なんか機会があったら今の画力で真凜さん描いてほしいですよね
オノマトペも今週は心のポノカ……うん!
最近になって画力も安定してきたので、展開と併せて期待ですね
更新お疲れ様です。
ひまてんは、とりあえず周年は大丈夫そう。
小野マトぺは草
最近掲載順が2桁なのはまぁ大丈夫でしょう反映回的にも溜め回って感じでしたし、たぶん合併号明けあたりには巻頭取れると思うので。
くっつくヒロインとしては、現状タイトル通りでひまりが最有力ですけど、他2人と比べて出遅れてるので、古橋みたいになってる。意外とマルチエンドの可能性も…?ひまてんというタイトルの回収も気になるところ。
シドクラは、あの怪盗もヒロインになってくるんですかね。思えば僕勉も4話で3人目のうるか出てきたし。
コメントありがとうございます。
周年ラッシュの合間縫って巻頭取れるかになりますかね。展開的にも好評を得ているようにも見えたのでワンチャン賭けられそうです
シドクラは今週で真冬先生的なキャラが出てきましたね。名前も霧猫…これ狙ってないか…?と思いました
最近のジャンプのラブコメって数こそ少ないものの連載されたらアニメ化するぐらいはあたってる印象があります
キャラの愛嬌とヘイト管理をしっかりしていればバトルやギャグよりも評価のハードルが低いのかも
まぁそれが難しいんですけどね
コメントありがとうございます。
確かに恋愛モノは出れば当たってる率が高いですね(近年に地球の子というド級の恋愛怪作が連載され、それは打ち切りでしたが…)
ひまてんはヘイト管理の面では露悪的なキャラで話を回そうとはしてなので現状強そうですね。愛嬌…オノマトペ…ですかねえ
更新お疲れ様です。
個人的には今週で言えばリップのくだりの「いつも塗ってるのかー」とか「代用品で使っただけかー」みたいな“反応”になんか「くぅ…」となることが多いです(悪い意味で)
いちいちネガティブな感情を常に乗っかるというか。
ただそういうふうに「勘違いしない」「調子に乗らない」みたいな説明をきっちり入れることが、
この作品の平和的な雰囲気に一役買っていて、逆に読者にストレスを与えていないのかもなと考え直しました
コメントありがとうございます。
リップのくだりがニセコイでいうところのキムチのくだりにあたるのでしょうか。そう考えるなら比較的穏やかに終わったのかなと思えます
まあこの辺はまだまだ長期的に見れば連載の序盤なので、はくらかした感じですね。きっと掲載順が悪ければもっとストレートにいっていたのかも…
ほのかとかんなは好きなのですが、ひまりを好きになれません。主人公に弁当を作らせておきながら、その手柄を自分のものにしているシーンからずっとモヤモヤしてしまいます。
コメントありがとうございます。
あー…確かにあそこは引っ掛かりますね。殺気向けられる立場かよと