週刊少年ジャンプ2026年44号より金未来杯2026が開催され、50号をもって全エントリー作品が出揃いました。
今回エントリーは7作品と競争率の激しい賞となりました。

先発組のカースド=ケース、ドギードッグワールド、バンチョイズムの感想は別記事で書いたので、本記事では後発組の幼魔女と家庭教師、犬神と鈴音、異能力バトルファンタジー部、シシカバネの感想と、先発組を含めた7作品の個人的に好きな順ランキングを書いていきます。
幼魔女と家庭教師
エントリーNo.4、峯内一新先生による居丈高教育的アクション幼魔女と家庭教師
作品の概要としては魔法使いが国家資格になり、受かれば科挙官僚のように特権身分になれるパラレルワールドの日本で、少女と居丈高な教師が魔法使い専門機関の中学合格を目指すお受験モノといったところ。
本作掲載時点で連載されているグレイキースのように、世界観が程よく混沌としてその点は惹かれたのですが、だからこそオチが受験の結果や試験内容を見せることなく終わってしまったのが少し残念ではありました。
出典:峯内一新『幼魔女と家庭教師』(集英社)
この手の「結末は想像にお任せします」的な手法は小説やクラシックな映画で割とよく見ますし、前回優勝作品の信号オールレッドも勝負の結末は想像に任されたので、それ自体の是非は置いておくにしても本作に関しては最後まで見たかったなと。

作中で努力の格言が散りばめられてただけに、それをどう受験本番に昇華させたのかとかも見たかったです
とはいえ47ページという限られた尺の中で結末まで入れるとなると何かを削る必要がありそうですが、そう考えるとヒロインの親父の存在は必要だったのか?となります。
出典:峯内一新『幼魔女と家庭教師』(集英社)
このパパ、試験当日にヒロインを監禁して試験を受けさせまいとしたことで起承転結に沿うなら「転」を担ったキャラでしたが、密輸業者であることが展開に絡まなかったうえに、言ってしまえば魔法使いになれなくて拗らせた人とも取れるので、悪役としてキャラが立っていて魅力があったわけでもなく、この人周りの設定や尺は要らなかったのではと個人的には感じました。

試験対策~試験結果発表までで起承転結が問題無く作れそうなだけに尚更
まとめると、ニヒルな教師と少女の格言を交えた受験奮闘物語で最後まで描き切って勝負してほしかった気持ちが強いです。
支持?or不支持?
紙版のアンケートにはその号掲載の金未来作品を支持するかしないかという欄があります。
先発組と同じく後発組も支持or不支持どちらを選んだか書いていきます。
迷ったけど…不支持かなあ。パパの存在が惜しかったです。


ただ絵柄もキャラデザも好みでした
犬神と鈴音
エントリーNo.5、和邇先生による犬神を巡るサスペンスドラマ犬神と鈴音
基本的に展開やキャラをベースに感想を書くつもりでしたが、本作に関しては絵について触れたいと思います。
というのも画力がネックになっていたんじゃないかなと
これについては巻末コメントを見ると、作者さん自身も課題に感じているようでした。

ジャンプラの連載争奪戦やインディーズ枠で載ってそうな雰囲気があり、真面目な描写でもシュールになってしまってる部分があるというか……(腕を3ケ所貫かれてこのリアクションで済むか?)(てかこれ軽症扱いなの??)
出典:和邇『犬神と鈴音』(集英社)

低く見積もっても中等症くらいにはヘビーな怪我に見えます
タイトルを冠する犬神についてはリアル調ではなくデフォルメ調なデザインでしたが、それも画力があるうえでのデフォルメ調なら「味があるデザイン」となるのですが、本作の文脈だと「気の抜けたデザイン」という印象に傾きます。
絵の話ばかりになってしまってので展開について触れると、オチは底知れない存在として描かれていた犬神の人間味溢れる部分が垣間見えて読後感は良かったです。
支持?or不支持?
本作が掲載された号の発売週に入院していて紙の本誌を買えてないので支持or不支持のアンケートを出せていないのですが、これは不支持ですかね…

やっぱり絵が…という感想です
和邇というペンネームが独特で覚えやすいこともあり、画力が次作でどのようなレベルアップを果たすのか注目したいところです。
異能力バトルファンタジー部
エントリーNo.6、多々良きょう先生による少年マンガの浪漫を求める学園バトルコメディ異能力バトルファンタジー部
コレはかなり輝いていた作品ではないでしょうか
正直読む前は「ありがちな能力バトルかな~」と思っていましたが、蓋を開けてみるとオリジナリティ有り、外連味有り、異能力ロマン有り、そして友情・努力・勝利有りと令和の少年漫画かくあるべしな作品だったと思います。
特に主人公の1人、空木がマジモンの異能力者であることが明かされてからの展開と世界観の転調が心地よく、ここは引き込まれましたね。
出典:多々良きょう『異能力バトルファンタジー部』(集英社)
あとは異能力への憧れが軸になっているのも個人的には作品に入り込みやすいポイントだったんじゃないかと思います。
異能力なんてものは現実に存在しないことは幼い頃でも理解しており、年を重ねるにつれて非現実的過ぎて他人に語るのも憚れるようになるモノですが、何だかんだ胸奥には憧れに似た感情は残っており、それを作中でこうも闊達にお出しされると胸がすく思いがします。

多分2日に1回くらいは空飛ぶ能力欲しいな~と考えてます(別に疲れてはないです)
ところで作中に出てきたジャンプで作った椅子、座板部分の表紙を見るとドラゴンボール、ONE PIECE、NARUTO、ハンターハンターの連載開始号になってます。よくこんな貴重な号を持ってるな…
出典:多々良きょう『異能力バトルファンタジー部』(集英社)

椅子にするとは勿体ない
支持?or不支持?
6作目にして初の支持です

SNSの感想見てても好感触の声が多く、今年の大本命になり得る作品だったんじゃないでしょうか。
シシカバネ
エントリーNo.7、真喜牛耳朗先生による生死を懸けた狩猟ホラーアクションシシカバネ
※リンクは後ほど添付
上述の異能力バトルのように「THE 意欲作」な感じではないものの、オーソドックスに良い読み切りだったと思います。

絵がどこかカグラバチの影響受けてそうな部分が見受けられましたが、どうなんだろう
出典:真喜牛耳朗『シシカバネ』(集英社)
序盤の道路の血痕から事件の真相を探るパートは緊迫感があり、その後の狩猟バトルパートも力強い絵が光り、見応えあり。
作者コメントを見ると「かっけぇ主人公」を書いたとこのことでしたが、なるほど確かに武骨でかっけぇ主人公だったと思います。


テーマが若干似通っていることもありトリコを思い出しました
ということで手堅くまとまっていて語ることもあまり無いのですが、一応気になる点としては北海道がゾンビ化した人や動物がワラワラいる地になったとなると、一介の狩人が対処にあたるような事案ではなく国家規模で対処にあたることになりそうですが…

世界保健機関も顔真っ青です
まあこういうリアルなことを考えるのは少年漫画を読むうえで野暮なことなので、やめにしようと思います。
支持?or不支持?
支持にするかどうか迷いました。
というのも1号前に出た異能力のインパクトが鮮烈だっただけに、その後だと少々物足りなさは否めないところでした。

多分異能力より先に出てればあまり迷わす指示にしたと思うんですが
ただ、順序に左右されるのも何か違う気もするので支持とします。

まとめ(7作品の好きな順ランキング)
以上、2026金未来の後半戦についてでした。
最後にエントリー7作を個人的に好きな順にランク付けすると…
1位:異能力バトルファンタジー部(支持)
2位:シシカバネ(支持)
3位:幼魔女と家庭教師(不支持)
4位:ドギードッグワールド(不支持)
5位:バンチョイズム(不支持)
6位:犬神と鈴音(不支持)
7位:カースド=ケース(不支持)
となります。
なるべく主観を排して優勝予想をするなら「異能力がかなりの有力候補になりそうで、絵の強さでドギードックが喰らい付くかも」って感じですかね。

Xでのいいねの数はドギードックがぶっちぎってましたね(異能力も万バズしてるので反響はかなり大きいのですが)
それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!







COMMENTS