ジャンプ合併号、それはジャンプ愛読者にとって世界一長く感じる2週間。
ジャンプのことをアレコレ書いている身からすると、ジャンプのない1週間に物足りなさを覚えるだけでなく、ネタの供給が止まるのも困った問題です。
出典:宮崎周平『僕とロボコ』(集英社)脳内がこんな感じになってます。
しかしその分合併号が明けた後の解放感も強いもの。
GW合併号は新連載の投入時期でもあり、語りたい欲がフルMAXです。
ということで2週間で溜まった語りたい欲を、新連載である願いのアストロ、極東ネクロマンス、さいくるびよりについて語りたい欲のままに語るという形で晴らしていこうと思います。
1番手 願いのアストロ
まずは講談社の大物、和久井先生による願いのアストロ。
記事投稿時点で4話まで消化
さすがベテラン作家さんだけあり凄く読みやすい!
鳴り物入りでの連載開始ということで、あのサムライSF漫画のように作者だけ楽しそうな物語だったり、某家の大罪のように即席の超展開を繰り返すようなことはせず、和久井先生が思う「ジャンプを持ってきた」ことが凄く好きです。
東リベで一生分以上稼いでるだろうに挑戦する姿勢にも惹かれました
ただ上で和久井先生が思うと書きましたが、昨今のジャンプヒット作から鑑みるに、今の読者層のツボ、ひいては年齢層からはズレてそうな気もします。
新宿スワンでゴリッゴリの裏社会を描いていただけに、そのギャップが個人的には面白いんですがターゲット年齢層を低く見積もり過ぎてるというか…
そして各所で言われている描写のガバガバさについてですが、この作品を贔屓目で見てる私としては、
ヒバルが親父の遺言無視して跡取りをテラスに指名するのも
裏社会の人たちだから相続にあたって法的な手続きとかは踏んでないだろうし、まあそんなモンでしょ(あと少年漫画だし)
ヒバルに味方する組の人間が10人前後しかいないのも
裏社会の人たちだから如何にも利権とか営利が目当ての養子たち側につくのは当然でしょ(あと少年漫画だし)
兄弟は大事って言ってたのに釦のことザコとか金魚のフンとか言ってるのも
10何人も兄弟居たら1人くらいは気に食わないところがある奴もいるだろうし、そういう欠点も含めて皆大事なんでしょ(そろそろ苦しくなってきた)
で流せるのですが、どうも兄弟絡みの数字の扱いがガバガバ過ぎて不安になります。
それがコチラ👇ヒバルの発言と集合写真の兄弟の数が合いません。
出典:和久井健『願いのアストロ』(集英社)
集合写真サボったやついる!?
いねぇよなぁ!!?
テラスが第12養子なのでヒバルの言う13人(実子ヒバル+養子12人)が合っているとは思います。
もしかしたら写真で2人欠席してるのは今後の伏線なのか…!?
しかし、どう考えてもおかしいのがコチラ👇
出典:和久井健『願いのアストロ』(集英社)
文脈的に13の兄弟+2(ヒバル&テラス)で15人兄弟と捉えることもできてしまうのですが、これは…?
兄弟は11人?13人?15人?
単行本で修正されるのかな
打ち切りになってしまう漫画の特徴として作中で提示した数字を作者が扱いきれないというのがあるので、このあたりは超絶不安です。
2番手 極東ネクロマンス
続いては前作ALIENS AREAから画力を上げて帰還した那波先生による極東ネクロマンス。
記事投稿時点で3話まで消化
エリエリの焼き直しじゃね……?
まず最初に思ったのがコレです。
兄弟→お婆ちゃん、宇宙人→死霊にして、ほぼエリエリと同じことしてるような…
合併号の表紙だとエリエリでは写楽、ネクロマンスでは耀司さん単独であり作者的にはこういった指南役のキャラを推したいのも前作と一緒ぽいですね。
ヒットした作品でも次作で同じような内容やジャンルをやって新鮮味がなく打ち切られることは割とあります。
本作の場合は前作から約1年半とあまり読者の入れ替わりが起きてそうもないほどにはスパンが短いので、果たしてこの問題がどう転ぶか気になるところです。
しかしエリエリは中盤~終盤の展開に刺さった声をよく見受けられたので、前作が打ち切りで消化不良に終わったぶん今作でエリエリ節を期待する層が出ているかもしれない…
内容については、3話ラストで出て来たコイツとの勝負をいかに面白く見せれるかに掛かってるのかなと思います。
出典:那波歩才『極東ネクロマンス』(集英社)
グリーングリーングリーンズは3話目の打ちっ放し勝負がイマイチでそのままズルズル下がった節があるので、ネクロマンスもここが長期連載への最初の関門になるでしょう。
その辺と併せて今後注目です。
3番手 さいくるびより
最後は今回が初連載の小林先生によるさいくるびより。
記事投稿時点で1話消化
巻末コメント好きとしては、この如何にも初連載らしい右も左も分からなそうなコメントが好きでした。(クリックで読めます)
バトル漫画が乱立する週刊少年ジャンプにおいて、この手のジャンルが狙うべきは破壊神マグちゃんのような清涼剤ポジションになるのでしょうか。
肝心の内容に関しては、まだ1話だけで且つほぼ舞台説明なので正直何とも言えないです。
ただヒロインが万引きという結構生々しい罪を犯してしまっており、この辺でメインキャラに共感を得られなくなる危険性は孕んでいると思いました。
マグちゃんほど優しい世界ではないようです
出典:小林おむすけ『さいくるびより』(集英社)
すると巻頭表紙でヒロインが持ってるオニギリはパクったヤツ説…?えぇ……
まあ「金が無いならパパ活だ!夜の店だ!」としてしまうと、それこそ講談社時代の和久井先生作品の世界観になりジャンプに載せられない案件になってしまうので、こうなったのかもしれません。
そしてこれは集英社での和久井先生ぽいなと思った点ですが、
上述のアストロでの兄弟数がガバガバ現象と同じようなことがオニギリで起きています。👇
出典:小林おむすけ『さいくるびより』(集英社)
オニギリの数がガバったところで作品の進退には全く関係ないですが、アストロの例の後だと色々考えてしまいます。
というかこの店主さん、万引きを見逃すだけに留まらずオニギリを恵んでやるという超聖人ですが、天井壊されたりと踏んだり蹴ったりで何かと気の毒でしたね…
ヒロインはここでバイトして店に償いと貢献をしよう
まとめ
以上、2024年春の新連載について簡単に…というのは嘘で長々と書きました。
「面白さ」「何となく応援したくなるか」etc.を考慮してランク付けをすると
1位:願いのアストロ
2位:さいくるびより
3位:極東ネクロマンス
となりました。
当然ですが、3作ともまだ始まったばかりなので、これからどう転ぶかは分からないものです。
それにしても、ヒロアカと呪術という看板作たちが終盤へと向かう中、そろそろ明確な後釜となる作品が欲しいところ
それが果たしてこの中から生まれるのか…!?今後に期待です。
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
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