週刊少年ジャンプ2024年29号でDear Anemoneが終了となりました。全17話
昨今では19話までは続く風潮が生まれつつありましたが、その新常識をぶち壊す17話。
中々に衝撃的な結果です。
そういえばYouTubeにボイコミがアップされなかったな…
それではここから物語の集大成となる最後のコマ、打ち切りになった原因考察について書いていきます。
最後のコマ
こちらが物語の最後を飾るコマ(ページ)です。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
1話の回想で善生がかけた言葉を今度は鉢植が使うという綺麗な終わり方でした。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
とてもエモーショナルである一方で気になるのは、善生やアネモネがまるでこの諸島で長い時間を過ごしたかのような語りぶりをしているのですが作中では1~2日くらいしか経過してないよね…?
というか善生の回想に関しては作中で全く見覚えのない奴らばっかり写っているのですが…
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
この辺は雰囲気重視です
以下から打ち切りになった原因考察に移ります👇
打ち切り原因① ガバガバ
いきなりザックリしていますが、やはり1番の原因としてこれを挙げるしかありません。
非常に高い画力とダークな画風を押し出す一方で、設定や描写の詰めが甘いせいで脱力感を誘っていました。
読み味が完全に彼岸島でした
これで終わるのも味気無いので、以下ではツッコミ甲斐のある作品を愛する私が特に好きだったガバガバシーンを3つ紹介します👇
ガバその① 調査隊の人数
既に過去の記事でもあげていますが、1年前の調査に向かった15名全員が帰還しなかったという発言と共にプロジェクターから映し出される20名の調査隊員。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
人数違うじゃねーか!!
こういうのはアシスタントさんが描いてると思うのですが、擦り合わせは大事ですね。
このコマが放たれたのが第1話、本作の今後を暗示させる象徴的なシーンです。
ガバその② 核と同等の爆発
10年前、ガラパゴス諸島にあるダーウィン研究所で核と同規模の爆発があった。
そんな爆心点となる研究所の様子がコチラ👇
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
どの程度の出力の核と同規模かは言われれていませんが、天文学的数字のエネルギーを放つ核反応と同等の威力の爆発をゼロ距離で受けながら、ガレキの山になるだけで済んでいる研究所。
木炭や鉄クズ1つ残らず、研究所どころか周辺地帯が蒸発しそうですが…
まあ上のページでも言われてる通り、「奇跡」なんだと思います。多分恐らく
ガバその③ 日本語で書かれた文章
遂に研究データを入手した主人公御一行。
研究資料が日本語で書かれていることに驚いています。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
この人たち、データを入手する過程で日本語を流暢に話すラーテルやらカマキリやらとご対面しており、今更日本語で書かれた文章に驚くとなると今までのジャパニーズスピーカーの怪物たちにはどんな気持ちを抱いていたのか気なります。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
このへんの問題は打ち切り原因②にも関わってくるので、早速以下で見ていきます👇
打ち切り原因② 作中の怪物は喋らないほうがよさそう
本作に出てくる怪物たちですが、メッチャ言語能力に長けていることが特徴です。
物語を通しで読んで思ったのですが、この手の怪物は喋りすぎると逆に「恐ろしいもの」感が薄れてしまうと感じました。
しかも人間に対してよく喋ることを指摘する発言もあり、「お前らが言うな!」と思わずツッコミたくなります。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
進化した動物はツッコミ待ちも出来るのです
連載再開した某火星ゴキブリ漫画の初期のように、怪物は変に言葉を話さないほうが「底知れぬ恐ろしさ」が演出できるのかなと思いました。
打ち切り原因③ 友情・努力・勝利の中の1要素が皆無
ジャンプ漫画の3原則に友情・努力・勝利というものがあります。
本作をこの3要素に当てはめてみると
友情…鉢植&アネモネ、鉢植&善生など
努力…
勝利…ロベリアやウサギの怪物に勝利
努力の部分が無かったと感じました。
主人公含め、戦闘パートに加わるキャラたちは「適合者」ということで特に時間や修行を要することなく能力を発揮できる人しかおらず、すごく砕いて言えば元々センスあるキャラたちがセンスを駆使して戦う話になっていました。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
最近はジャンプ3原則自体をあまり聞かなくなったような気もしますが、軽んじることは出来ない要素だと私は思います。
登場キャラがある目標に対して努力するという描写があるからこそ、読者の感情移入や応援したいという気持ちを引き出すことができるものです。
ギャグやコメディでもない限りは外せない要素かもしれません
この要素を欠いていて、キャラや舞台設定で読者を惹きつけることが出来なかったように思えます。
まとめ
以上、私なりに原因を考えてみました。
この作品ですが、Xで作者が作品関連のポストを全消ししたことで何かと話題を呼んでいました。
それやっちゃアカンでしょ…ファン数も0ではないんだろうし…
せめて連載が終わってから消したほうが……
と思ってましたが全17話、単行本出る前に終了、ボイコミ無しという結果を受けた後になると、消してしまうのも仕方ないのかなと思いました。
ただ最終話の巻末コメントを見るに創作意欲まで消えてしまったワケではなさそうなので、今後も注目です。
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
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理由考察お待ちしておりました!GIGAの自己紹介から見るに松井先生はまだお若いそうなので、これからに期待ですね。
話は変わりますが、ボイコミ無しは近年でもレアな事件ですか?
かのドリトライも3話までボイコミ化されてますし(しかも主人公の声優はデジモンの金田朋子さんと豪華)、ここ数年は補正切れ早々ドベ1でも1話までは必ず作ってもらえたのにそれが無かったということは、作っても収益が見込めないと判断されたんでしょうか…。
いくら看板完結に伴う編集長の方針転換としても、急だし何だかかわいそうな気がします。
コメントありがとうございます
作者さんは22歳とのことでした
ボイコミの件ですが、ここ3年ちょいで始まった新連載のボイコミ制度で、無いまま終わるのは初めてかと思います。
同じく単行本発売前に散った累々でもありましたし(これも榎木淳弥と島崎信長でかなり豪華)
昨今だとローテしがちだったドベ1をここまで盤石にした作品も珍しいと思う
補正切れてからほぼドベ1か実質ドベ1だったような…
コメントありがとうございます
この前はドべ1が3週続いてビビりましたね…
GW合併号の集合表紙もやけに小さいうえに隅っこで、一体内情はどうなってるのかと気になりました
ヒロアカの円満直前、グリーンが既に打ち切り打診が決まった中で、アネモネが最下位を独走。流石に編集者も黙っていられなかったと思いますね。3inは納得いける数だと思います。2inは連載時期だと先にグリーンが打ち切られて、アネモネが生き残る可能性はあった。ヒロアカにしてもやはり最終決戦が決着でエピローグ突入に向かっているし、アネモネが以前のアグラみたいに再開独走ながら回避する可能性はあったと考えられます。
個人的には確かに努力が欠けていたところと画力が良い反面、ホラー感が全く感じなかったと思います。最終回もなんか中途半端でしたし。
コメントありがとうございます
まあぶっちゃけホラー要素は無くただのサバイバルバトルでしたよね。仰々しい画風だったからそれを「ホラー」として制作側は捉えたのかもしれませんが
最終回は色々あったことを表すシーンで作中に登場してないシーンだらけで笑いました
これだけ最下位が続いたら終わるだろうなあと思っていたらやっぱりです。
それでも画力は有る方だしと思うし長々続いてグダグダになるより無理矢理でもなんとか最初のセリフと対でまとめたのでコミックス買おうと思います。
コメントありがとうございます。
ここまで一番下に置かんでも…と言いたくなるくらい動きませんでしたからね……
気づかない人も多そうではありますが、あの終り方は個人的にも好きでした。
心が弱ぇ漫画家なのか!?
コメンドありがとうございます。
19週までは打ち切られないルールは無意味だったんだ…
…だから…すまない