打ち切り漫画紹介の1つ目、何を書こうかと2秒ほど悩んだ末、やはりここは流行りモノにしようということで、ネットで人気沸騰(2023/12/25時点)のドリトライを紹介します。
週刊少年ジャンプ2023年23号~42号で19話載掲載、全2巻。
連載終盤辺りからコラ画像やミームが生産され、今尚作中の語録がネット上を駆け巡っている本作ですが、内容も実績(?)に恥じぬ強ぇものとなっています。
あらすじ
戦前日本、貧しいながらに暮らす家族がいた。しかし、戦火によってすべてが一変。食べることすらまともにできなくなった戦災孤児の主人公・青空は病気の妹のためにその拳をふるう決意をする!「昭和」×「ボクシング」のハングリースポーツストーリー開幕!
引用:週刊少年ジャンプ公式サイト(集英社)
補足すると、主人公の青空は炎涛拳技會という反社組織ご用達のボクシング大会に参加し、そのファイトマネーで結核に罹った妹の治療費を稼ぐといった内容になっております。う~んアツくていいですね!!
しかし尺の都合でまともに試合したのは1回だけでした
また、本作の最重要ワードになるのが「心の強さ」です。
短い連載期間の中に物凄い頻度で出てくるので赤文字に赤マーカーを引いております。
「何度でも立ち上がる精神」や「不撓不屈の精神」という認識で大丈夫でしょう。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
👆「強ぇ」と訛った表現でよく使われます。
それではここから中身を見ていきましょう。
【1~3話】炎涛拳技會入会編
母は空襲で亡くなり出征した父は行方不明、孤児となった主人公の青空と妹の星。
結核で倒れた星の治療費のために形見の着物を売ろうとするも、ヤクザに強奪されてしまいます。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
着物を取り返すためヤクザの拠点に単身でカチ込むも、ボコボコにされる青空。
しかし「心の強さ」で何度も立ち上がる青空にビビるヤクザたち。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
最終的に物凄い剣幕でパンチを喰らわせ帰ろうとするも、組長の目に留まり反社ボクシング界の勧誘を受けます。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
こうして青空は反社ボクシング界に足を踏み入れるのでした。
このあと組に入るための試験を「心の強さ」で突破し…
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
試合出場権を「心の強さ」で獲得する青空
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
やはり「心の強さ」‥‥!! 「心の強さ」は全てを解決する‥‥!!
「心の強さ」で胃もたれしそうですが、デビュー戦の相手が決まります。
デビュー戦編、急に世界観が変わる
4話目に差し掛かりデビュー戦の対戦相手とエンカウント。その相手ですが……
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
…なんか 太くね…?
と、言うことでいきなりドエライのが現れました。
3話まではリアル路線だっただけにギャップが物凄いことになってます。
飽食の時代となった令和でもここまで栄養モリモリな右腕の持主はいないでしょう。
ここで脱落した読者が多数いた模様
このアンバランスモンスターに対して我らが青空は
こんな一幕もありながらも…(てかこれ青空の胸部から顔が生えてない???)
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
「心の強さ」で無事勝利。もう「心の強さ」はええっちゅーねん!!!
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
ちなみにこれが最初で最後のまともな試合です。
父の正統後継者が登場、そしてこの辺で打ち切りが決まる
次なる相手は青空の父の正統後継者を名乗る顔面の吸引力が強ぇ男、その名は虹村凶作。
コラ画像の素材として令和の世で大活躍しています。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
余談ですがコイツが登場した9話時点で本誌での掲載順は最下位でした。
いい感じに因縁をつけられ、父の遺した極意書の通りに修行する青空。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
鉄、砕けてなくない???
もう打ち切りが決まったからか、数ページで修行を済ませ覚醒イベントも回収、虹村との対決になります。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
途中虹村が試合放棄して青空を殺しにかかる等ひと悶着ありましたが、やっぱり最後は「心の強さ」で勝利します。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
「心の強さ」で何でも解決出来るような気がしてきましたが、打ち切りは「心の強さ」があっても避けられなかったようです。
そしてついにラスボス戦に…!
【ネタバレ】早くも ついにラスボス戦!その相手とは…!?
尺の都合で危篤状態になる妹。父に会いたいという願いに応えるために青空は父を探しに行きます。
「それまで心の強さだぞ」は中々印象的です。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
日本語がおかしいですが、ここまで読み進めた心の強ぇ読者は今更そんなこと気にしません。
なんやかんやで父を発見。ちなみにラスボスです。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
しかし戦地でなんやかんやあり「心の強さ」は無意味だと語る父。
主義の違いと連れ帰るために対決ムードになります。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
妹が危篤状態なのにこんなワケわからん凄み見せてくるオヤジなんてほっとけよ!
と、思ってしまう方はまだまだ「心の強さ」が足りません。
【ネタバレ】ラスボスの圧倒的強さ…!そして皆大好きタイトル回収!!
対決は組長の提案で1日引き延ばしになります。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
妹が一刻一秒を争う容態なのに引き延ばしてる場合か!
なんて言いたくなりますが、そんなことが些細なことに思えるほどにここから怒涛の展開に入ります。
まず父の試合会場エントリーからしてコレです👇
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
もう作者もヤケクソなんだと思います。
そして試合が始まるや否やこの有様。
確実にギャラクティカマグナムの威力を超えています。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
流石の青空も圧倒的な力を前に心が弱くなりますが、組長や兄貴分、ギャラリーの鼓舞激励により立ち上がります。
ここから漫画史に残るタイトル回収が……!
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
ド級のリトライ、ドリトライだ!
進撃の巨人やゴールデンカムイが霞むほどの超絶熱量のタイトル回収が入りました。
ドラゴンボールはド級のラゴンボール、ドラえもんはド級のラえもん、おジャ魔女どれみはおジャ魔女ド級のれみって意味だったんですね…
そんなかんなで打ち切り決定後特有の超スピードで父を撃破→改心→妹快復→数年後展開を1話に収めたこの漫画。
しかしこれは全19話中の18話目、あと1話残ってます。
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
え??これ以上何やるの???と思った読者が多くいたかと思いますが、ここから最終回について書こうと思います。
「心の強さ」でもう1話!!
【ネタバレ】感動(?)の最終回!その舞台は………
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
いきなり元号が2個すっ飛びました。青空の孫の話になります。
最終話に関しては完全にエピローグとなり、そこまでトンキチな展開も無いので一言にまとめると
「ブラック企業で鬱屈とした日々を送ってる孫が青空の教えを思い出して諦めてた夢に再び向き合う」といった感じです。
そして最後のコマはこんな感じでこの漫画は19ラウンドKOとなりました。カンカンカーン🥊
出典:雲母坂盾『ドリトライ』(集英社)
まとめ
以上が令和の新たな伝説、ドリトライの解説になります。
歴の長いジャンプ読者だとネットでの盛り上がりにLIGHT WINGを思い出す方もいるんじゃないでしょうか。
徹底解説を謳いながらも、あまりにもツッコミどころ魅力が多く、扱いきれていない部分もありますので、ド級に心が強ぇ方はコミックスで全貌を読んでみて下さい。
何にしても、今後の雲母坂盾先生のド級の連載リトライに期待したいです。
ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
ぶっちゃけ最大の打ち切り要因は最初から作画崩壊してたし、人気取れない事は既にわかってた。ボーンコレクションと変わらなかった。
打ち切りが決まった事で省略してしまったのだが、作画が荒れてなかったら伸びていた可能性はあったと思う。
コメントありがとうございます
個人的には1話時点では期待してました(仰る通り肉体の作画はかなり怪しかったですが)
2,3話の心の強さゴリ押しで、ん??となり、4話の腕が太ぇので爆笑と共にこれはダメだと思いました。