週刊少年ジャンプ2026年31号でひまてん!が終了となりました。全96話

最終回がドベじゃなくてカラーなら円満完結じゃないか
と記事タイトルを見て思われそうですが、カラーが単ページであること(円満完結は見開きカラーが載る)、何より掲載順推移や展開諸々の要素を見るに物語を続ける余地はあったものの、人気低迷から円満らしい形で終わらされたと見る線が濃く、この場では打ち切りという判定で話を進めていきます。

キルアオと全く同じケースです
それではここから物語の集大成となる最後のコマ、打ち切りになった原因考察について書いていきます。
最後のコマ
こちらが物語の最後を飾るコマです。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
穂乃花との恋愛成就&家事代行の役目を正式に終え、物語は5年後に。
最後は殿一と穂乃花の幸せ同棲生活と皆の活躍を描き、ほのてん!ENDとなりました。

結局『ひまてん!』というタイトルは何だったのか
と、疑問に感じる人が多そうなこの問題
元より読者の裏をかいてほのてん!ENDにするつもりだったのか、はたまたもう少し連載が続けばタイトル通りひまてん!ENDに着地させる筋書きだったのか、真相は謎です。
それにしても最終回1話前でブッ込まれたニセコイの舞子とるりポジである横溝とモーマユのカップルについては最終話では何も描かれなかったな……
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
以下から打ち切りになった原因考察に移ります。
原因① さむわんへるつ
ひまてんが終わった原因を考察するうえで、ある作品の存在が欠かすことができません。
それがコチラのさむわんへるつです


ご存じの方も多いかと思います
今一度この作品が何たるかをおさらいします👇
📻ジャンルはひまてんと同じくラブコメ
🌃連載開始間もない頃からSNS上で#扇風機アートのタグで多くのファンアートが描かれるほどの支持を得る
🪼新連載補正切れ後~ひまてん終了時点までで、一度も掲載順が10番以下にならないアンケの強さ
🦉単行本発行部数は1巻のみで10万、3巻時点で30万部を突破
🦐序盤から絶好調の証である7話で2度目のセンターカラー&10話代で2度目の巻頭カラーを獲得
こんなところでしょうか。
特にひまてんと関わりが深いのが、一番下の7話で2度目のセンターカラーの部分
この時、同じくカラーを任されたのは、まさにひまてんその人なのです。

カラー同士でも基本的には、より人気のある作品が掲載順が上に置かれるルールがあるので、カラー作品内での順位も人気を測る指標となります。
つまりひまてんが同ジャンルのルーキーさむわんとカラー順位を介して激突することになったワケです。

これも運命の悪戯か……
結果はなんとひまてん、負けます

「たかが1回カラー順位で負けたくらいで大げさな」と思われそうですが、同ジャンルの後発作品に負けたとなると順位以上の重みを感じるところではあり、両作品の今後を暗示させる結果となりました。
実際、この天下分け目のラブコメカラー対決が行われた2025年48号を境にして、ひまてんの掲載順推移を比較してみると、対決以前に比べて対決以後は明らかに勢いが落ちているのが分かるでしょう。

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ひまてんも連載1年目は、掲載順2番を取ったこともあったんです
まとめると同ジャンルに凄まじい反響の作品が現れて、人気を持ってかれたということが打ち切りの大きな原因にあると思います。
原因② 途中からツッコミどころ大量発生
恐るべきさむわんへるつの侵攻に、追い詰められてしまったひまてん。

しかし他作品という外的要因だけに打ち切りの原因を求めるのは浅いので、ここではひまてん自身が抱えていた問題について。
途中からツッコミどころが多すぎました
序盤から不自然に説明口調だったり、言い回しが若干変だったりと違和感を覚える部分が見受けられましたが、途中(作中時間軸でクリスマスあたり)から違和感と呼ぶにはあまりにも大きい「せやろか」とツッコミたくなる衝動に駆られた人もいたはず。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
ツッコミどころが増え始めるクリスマス編が具体的にどこから始まるかというと、これまたさむわんが台頭する前後(2025年46号あたり)なことがが尚悪いんですよね…
この後、さむわんがアンケートも売上も強い付け入る隙がない作品になることを考えると、ひまてんとしては共存の道を探らざるを得なかった中、逆にツッコミどころ増やしてる余裕は無かったように思えます。
外からは強大な勢力の襲来、作品内はツッコミどころが蔓延と内憂外患とはこの事かと思わせる手詰まりっぷりを感じました。


結局またさむわん絡みの話になってしまった
原因③ 追加キャラの不発
さむわんさむわん言い過ぎたので、最後くらいはさむわんから切り離した話を
ひまてんは妃眞理、穂乃花、カンナの3ヒロインをメインに物語を回していましたが、多くのラブコメには、本筋に直接絡むことはないけれど、展開や設定に幅を持たせるために登場する追加キャラはいるものです。

案外そういうキャラが人気あったりします
出典:古味直志『ニセコイ』(集英社)
しかしひまてんはその手のキャラの魅力が足らず、新たなファン層を開拓するに至れなかったのも原因にあるのかなと思います。
ということで以下で例を挙げていきます👇
すみれ
まずは自称ひまりんガチオタクのすみれです。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
好みは人それぞれなことは承知のうえで、彼女がラブコメの女キャラとして読者需要がありそうなビジュアルか問われたら頷きにくいところではあります。

ソバカスも男勝りな口調もキャラの魅力には繋がってないと言いますか
キャラ付け自体にもモヤるところがあり、妃眞理を神と崇め、ファンクラブ会員1号であるほど漬かってるにも関わらず、ヒマリズのコスメや載ってる雑誌を買うだけで本人はファッション感度が高いわけでもなく外出時もスッピン
ではなぜファンになったかを問われると「気づいたらスゲーって推してた」と要するに理由らしい理由は無い模様…オタクキャラとして出すにしても中途半端でした。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
まあ現実の世界でも推しができる時は、理屈では語れない引力と呼ぶべきモノに惹きつけられるようなので、その点リアルではありますが、創作の文脈としては分かりやすいエピソードやそれなりのキャラ付けは欲しいところではあります。
ひめのの
お次は学園祭編後に加入したひめののです。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
3ヒロインが引け目を感じるほどのカリスマ性を有した人物として描写されていましたが、少なくとも自分は制作サイドが意図したであろうキャラ付けとのギャップを感じました。
まずこのキャラ周りの展開や設定にだいぶ無理があってだな……
アイドル引退して速攻教師になる非現実的な転身(最終話で芸能界復帰。なんじゃそりゃ)、殿一と穂乃花の恋模様を風呂で監視して楽しんだり殿一のバイトの情報を平然と穂乃花に話す破天荒っぷり。でも大したお咎め無し。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
それでいて作中では大人の魅力溢れる人物と周りは持ち上げ、穂乃花の恋愛相談役として頼られる人物に据えられ、「この人の思うがままにひまてんワールド回ってない?」と思える何かを超越したキャラでした。
今ジャンプ読める方は2025年36.37号~45号を見てほしいのですが、彼女が登場して間もない頃なのにお話しの中で占めるウェイトがやけに高く、ひめののスゲー編と名付けてもいい期間でしたね…

自分はここで単行本譲渡しました
ビジュアル面でも作中で言われてるほど強いとは思えないと言いますか…というかひめののに関わらず本作そのものに関わる問題ですが、ほぼ全員顔が同質なのが痛い部分だったと思います。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
それこそ穂乃花とひめののは雰囲気が似てると説明されてるので同質なのは何らおかしくはありません。
ただ妃眞理やカンナ、果ては男である殿一も顔のパーツが似通っており、色んなキャラバリエーションの女キャラ出してナンボの多頭ラブコメなら見た目の個性がほしいところではありました。
話が逸れましたが3ヒロインは手堅くまとまっており、特にカンナは出せばアンケを取りに行けるスペックはあったものの、その周辺が弱くて作品の地盤を強固なものにするには今ひとつ足りなかった印象です。

カンナが頑張らなれば順位が下がっていく脆弱さが目立ちました
まとめ
以上、原因を考察してみました。
本作は連載開始直後にヒロアカ呪術の2枚看板が勇退、それに続き夜桜アンデラの中堅層も完結し、後発の2025年度新連載はほとんどが短期で撃沈と、生存の点でこの上なく運に恵まれたルートを走っていたと思います。
しかしその途上、突如放たれたさむわん砲をピンポイントで喰らってしまい、徐々に終わる方向に軟着陸していった。そんな2年間でした。


さむわんがラブコメじゃなかったらまた違う未来もあったかもしれませんね
ところで似たような終わり方をしたキルアオは最終回と共にアニメ化という大ニュースが発表されましたが、ひまてんはアクリルスタンドのリリース情報のみ。

いや、超巡が打ち切りから少し経った後に急にアニメ化発表されたりもしたので、ひまてんアニメ化もまだ諦めるには早いかもしれない…
それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!













COMMENTS
一応コミックスでは1話分空きがあるので、そこに追加エピローグなどはあるかも?(5年後より卒業式とかかもしれません)
流石に後半は巻展開が目立ったのでタイトルの背景などはぜひ回収して欲しいところですね
同期のキヨシが2周年巻頭を取った号で打ち切られるのは中々に皮肉だな…
お疲れ様でした
まぁそもそもこれ以上伸ばせる作品でもないでしょう。サブキャラの魅力は作れない、コメディは面白くない僕勉とかニセコイはここができたからまぁまぁな話数できたわけでひまてんではこれ以上の話数できる気もしない。まぁ打ち切りではあるでしょうが終わるタイミングとしてはベストだったんじゃないですかね
ラブコメは大成功でも、やはり作者が思った通り複数ヒロインは難しいと改めて思った。
そもそもさむわんが連載する以前にもアンケ取っているのがカンナだったのが問題だった。
31号の表紙を見て気づいた人もいたかも知れないが、表紙の大きさが通常のセンターカラー扱いで、TVアニメ化が決まったキルアオとは全く扱いが異なる。つまりキルアオ以上に悲惨だったことがまるわかりになった。
ラブコメ少なめの中野政権末期に登場した久々の集団ラブコメとして注目され、シドクラとの蠱毒はカンナという強キャラによって見事制し、以降も定期的に平均は沈むもカンナ連打反映で復活するを繰り返した1年目(巻頭も獲得)、売上も紙電子共にまずまずな水準を獲得。
2年目当初は次世代トリオとして推されるも、陸上部やひめののと追加キャラが不発したタイミングに重なってスーパールーキーさむわんが登場、以降は記事の通り平均も数段ダウン。エースのカンナ告白回が炎上し(単行本見るに恐らくこの冬ごろに宣告)、以降最期の半年はちぐはぐな展開を含めた急展開で締めに入りました。
サイト主さんのご指摘の通り、カンナ以降のヒットキャラが出せなかったのと、不調期にさむわんが登場してその後の展開もドミノ倒し的に崩れてしまったのが惜しかったなと。2周年は踏ませなかったものの、擬似円満の扱いを貰えてる以上、裏でアニメは決まってるのでしょうから、超巡的な後日発表に期待ですね。
色々と拙い部分も多かったが即打ち切りされず2年間連載続いたのも事実だからひとまずお疲れ様と言いたい
作者さんにはひまてんの経験を糧に次回作でヒット当てて欲しいですね
『ひまてん!』とほぼ同じ終わり方をしたのが『エム×ゼロ』で、こちらも『ToLOVEる』と同期で話数もほぼ同じといった共通点が見られた。
やはり2周年の壁って舐められないなと。
ひまてんはカラーで完結できただけ擬似円満として多少扱いは良い判定でしょうが。
さむわん侵攻のイラストが宇宙人侵略に見えて笑ってしまいました。
とりあえず、小野先生、お疲れ様でした。
やはり時代はタイマンラブコメか…
すごくまとまった解説で終始同感、この作品の軌跡を綺麗にまとめた良記事と思います
バトルは何作あっても困らないけれどラブコメは厳選された少量で十分というジャンプの風潮の中でさむわんの登場は痛すぎましたね
記事にもある通りさむわん登場とひめののプッシュが重なって相当アンケが吸われたと推察される中、唯一にして最大のアンケ獲得材であるカンナ冬編をすかさず打ち込むも不発に終わったのが節目だったのでしょう
斉藤氏がラブコメ1本の誌面にするとは思えないので、ひまハコ完結に合わせて秋冬改編は次世代ラブコメが投入されそう
ひめののはやっぱりいけ好かないキャラでしたねー
闇神コウのヒロインほどじゃないですけどこれは良くなかった
まるで読者が漫画の中に入り込んじゃったような追加キャラといいますか
テイルズオブファンタジアにもこんなのいたなあ
一昔前(といってもゆうに10年は前になりますが)なら普通にカラーなしドベエンドでもおかしくなかったくらいの状態だったでしょうね
完全に崩壊する前に畳んだが故の疑似円満ってところでお疲れ様でした
正直さむわんもさむわんで2人の巧みな言葉遊びが楽しみなこと以外は割とワンパターン化してるなとかメイン2人以外のキャラにあんま魅力ないというか一向にアタリキャラ出ないよねとか思ってるので今後に期待したい