少年誌ならどの雑誌でも掲載されるであろうラブコメというジャンル。
長期連載になるほど作劇や誌面の都合により、様々な手法で恋の進展をはぐらかして読者のフラストレーションを溜めてしまい、最終的に誰も不幸にならない結末を求めるあまり、パッとしないオチになることも珍しくない鉄板ながらも繊細なジャンルです。

キムチ、マルチエンド、レンタル彼女…
うっ、頭が!
そしてジャンプで連載が2年目に突入したひまてん!も70話目にして、この多くの長期連載ラブコメが陥る問題に足を浸かり始めたので、以下は該当のお話の感想です👇
盛り上がった69話&カンナというキャラについて
まずは該当の70話の前話にあたる69話の内容を簡単におさらい。
ヒロインの1人、カンナがヤンジャン的雑誌で初のグラビア表紙を飾り、その祝いとして殿一が家にお邪魔します。
そこで(ジャンプが許す範囲での)最大のアタックを仕掛け、クリスマスプレゼントという形で想いを伝えるカンナ。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
この回、SNSで反応を見ていると結構な反響があった模様。
そもそもこのカンナ、ひまてんにおいて圧倒的人気を誇っており、彼女パートのアンケが反映されると掲載順がグンと上がることから本作を支えるアンケ稼ぎ頭となっています。
より分かりやすいところだと、6巻発売記念に出た3ヒロインの紹介PVは、ひまりとほのかのPV足してもカンナに及ばない。それくらい人気なのです。



そんな人気投票やったら2位と1ケタ差をつけてトップになりそうなカンナが勝負に出た第69話はこれまでのカンナ回を超える評価を得ていてそうです。
しかし迎える第70話、この評価が一転するような展開になります。
告白じゃない…?からのほのかのターン!
始まる件の第70話
カンナの精いっぱいの「告白」に漢殿一はどう応えたかというと……
特に何かを伝えるでもなく、あの後フツーに解散したっぽいです。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)

えぇ?ああ、うん…ナルホドなぁ!!
あの引きから殿一が何かしら答えを出さないと、どうもカンナパートの不完全燃焼感が否めないところです。
しかしこれだけでは終わらない、というかここからが問題なのですがなんと殿一の中でカンナのあのムーブは「好きとは言われたけど告白ではない」というムズかゆい判定になっていたことが明かされます。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)

けどその…それもう告白ちゃうの??
ラブコメで進展を遅らせる手法としてよく使われるのがキャラのIQ低下ですが、このコマを見てると意味不明過ぎて、実はIQ下がったんじゃなく我々の知が及ぶべくもない哲学的な談義をしてるのかと思えてきます。
まあこの話を聞いてるのは哲学者でも竹林の七賢でもなく泥酔したひめののなので、そんな高尚な話はしておらず、殿一のセリフもただの意味不明な発言という結論に至りますが、これ聞いても何もツッコまないあたり、彼女もIQ下方修正が入ったのか飲みすぎて正常な判断が出来てないのかどちらかの可能性が高そうです。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)

この人、頼れる相談役みたいなポジションなのに…
総じてこの殿一のセリフの下りはベクトルは違うものの、かの有名な願いのアストロの「アイツはいらねー」に劣らぬインパクトがあります。
ということでカンナの告白は保留する形で落ち着き、ターンエンド。
そして始まるほのかのターン、スタンバイフェイズ。
出典:小野玄暉『ひまてん!』(集英社)
カンナの告白保留して速攻で次のヒロインに移行しているようで、コチラもあまり見え方が良くなさそうな…

数多いカンナファンも首を傾げてそうです
まとめ
以上、ひまてんも遂に長期連載ラブコメが抱える課題に差し掛かる時が来たか…という話でした。
同じくラブコメのさむわんへるつが飛ぶ鳥を落とす勢いの中、失点に繋がりかねない展開が出てきて雲行きの怪しさを感じるところです。

しかもカンナが突出して人気なキャラなだけに尚更ね…
それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!








COMMENTS
ほんまにカンナの扱いが悪すぎるアンケ下がったら無理矢理エロ要因にされて可哀想やわそんでようやく見せ場が来たと思ったらキムチ以上のヤバい発言を残されるこんなの聞いたらヒロインみんな横溝派になりますよほんま
最近は破廉恥巻頭とカンナ回の反映でしか一桁取れていないのに、カンナの扱い終わってるのは自分でクビ締めてますね
ほのかの振袖がかわいかったので全く問題無し
誰かのマイナスが誰かのプラスになる
これがラブコメだ
アオハコやさむわんみたいな正ヒロイン系が流行るわけだ
ひめののはこれにプラスして芸能人は付き合う上で重いとかカンナに対してやんわりとディス飛ばしているんですよね。その上でほのかには普通だね!とかプラス評価。中立っぽくみせたゴリゴリのほのてん派だと思う。
小野先生にとって「告白」というのは恋人として付き合って下さいと伝えることであって、(描写はないものの)カンナはそこまでは言わなかったと考えると、この謎表現も納得はいきます。
それはそれで編集がチェックしてやれよという話ですが。
まあここでカンナをキープしておいていざとなったらカンナとくっつけばいいんですからね!
……ん?これラブコメのムーブかな
個人的にはそれよりも男子生徒を普通に家にあげるひめののに首を傾げたくなります
いろいろとアウトな気が…
ひまてんはこれまでもアンケ厳しくなると途端にカンナ連打で乗り越えてきましたが、今回は相手が強すぎるのでこんな無茶苦茶展開通さざるを得ないのかなと
キヨシとひまてんは最近限界見えてきて辛いな
一年前の鵺みたいに強引に振り切って2周年の壁を生き残れるかどうか
いやぶっちゃけその2作品はずっと変わってないと思うけどなひまてんがアンケの取り方覚えただけで新鮮味がなくなったから落ちただけでしょ
台詞的にもボソッとこぼした感じだし、しれっと単行本で修正して無かった事にすればまだワンチャン…?
セリフ変えるにしてもカンナの告白をどうスルーするのかの整合性でまた頭悩ませそうだな
この手の話題ではニセコイのキムチ事件が話題になりますが、あれは一応空耳とか環境要因でゴリ押しているものの、
今回の殿一の対応は全て台詞を噛み砕いた上で主人公がサイコパスな対応を取るというキャラ好感度が1番下がる方法になっているのが救えない
人気はあるけどどう考えても負けヒロインなんだよなカンナ…
ラブコメあんま読まないから分からないがよく言われてる“主人公難聴”って何すか?
ニセコイではよう言われたらしいが
ヒロインが告白したのに聞こえてないみたいな展開ですね
今度ばかりはXでもツッコミ・不評が目立ちましたし、作品にとって命取りかもしれないですね
作者と編集擁護じゃないがカンナは後出しキャラだから扱い悪いのは仕方なくねと思うのは間違い?
1話の扉ページでもヒロインはひまりとほのかだけやし(確かToloveるもそんな感じやった)
ラブコメ漫画素人がすんません
カンナの扱いが悪いのは別にいいけど告白させて主人公が「好きって伝えてもらった。でもこれは告白ではない!」とかいう謎発言で告白を有耶無耶にしたのが問題なわけで
もうゴリッゴリの濃いオタクしか好きじゃなくなるみたいなことをしてますね。ニセコイか?ニセコイなのか?この漫画は。それとも鵺か?鵺なのか?
とにかくハーレム展開は段々飽きられるジンクスが存在してるのでここからヒロイン増やしたらヤバイなって思いました