夜桜さんちの大作戦堂々完結!これまでの歩みを振り返る – 大人の事情と読むジャンプ
【スマホでご覧の方向け】画面下部の広告を消すとメニューボタンが表示されますのでご活用ください🙇

夜桜さんちの大作戦堂々完結!これまでの歩みを振り返る

①掲載作感想
PR

週刊少年ジャンプ2025年8号をもって夜桜さんちの大作戦が完結しました。全258

約5年5か月という、終了時点での連載作の中ではONE PIECEに次ぐ連載期間を誇った本作。

ここでは連載以前からの歩みを書いていきます

PR
PR

連載獲得以前

まずは連載を獲得する前の読み切りを載せていた頃のお話から。

恐らくこちらのIBISが初めて世に出たひつじ先生の作品です👇

IBIS
権平ひつじ/第43回 JUMPトレジャー新人漫画賞 佳作

今と画力も画風も全く違うのが味わい深いですね

この作品はひつじ先生の出身校のインタビューによると、在学中に物の試しで2011年JUMPトレジャー新人漫画賞に出したところ佳作を受賞。

ここから商業漫画家という進路を拓いたようです

その後もジャンプNEXT(現ジャンプGIGA)や本誌でいくつか読み切りを掲載後、2015年には幻獣医トテクで金未来杯にエントリー。

なんとグランプリを受賞します。

出典:権平ひつじ『幻獣医トテク』(集英社)

思えばこの頃から既に性癖が発露てたような

しかし金未来杯によくあるそのまま連載化とはならなかったようですが、受賞の約1年半後に遂に連載を勝ち取ります。

初連載 ポロの留学記

2017年12号より、史上名高い新連載6連弾の1作としてポロの留学記が連載開始。

内容としては、人間界に来た最強悪魔の日常コメディって感じです。

日常コメディというジャンル自体が爆発力ある展開が求められるジャンプでは生存率が低く、それを埋め合わせるほどのフックが作れなかったからか、17話であえなく終了。

リアルタイムで読んでた時も、連載初期の段階からこれは厳しいやろなぁとは感じました

詳しい中身については別記事で書いているのでそちらをご覧ください👇

打ち切り後は読み切りを掲載することもなく、音沙汰が無い状態でしたが、2年ちょい経った頃に連載で帰ってきます。

2度目の連載 夜桜さんちの大作戦

2019年39号より、遂に夜桜さんちの大作戦が連載スタート

開始当時の連載陣を振り返ると、夜桜完結の少し前に終わったヒロアカ呪術が健在であり、他にも鬼滅、ハイキュー、ブラクロ、約ネバ、ドクスト、チェンソー、アクタージュetc.後になって考えると錚々たるメンツが跋扈する生存がかなり難しそうな時期ではありました。

掲載順にも夜桜の苦戦の跡が見えます👇

掲載話17話18話19話20話21話22話23話24話25話
掲載順191916181717171615
赤文字はセンターカラー

しかし連載が1周年を迎える前後で上述の強力な連載陣のいくつかが完結を迎え、ゆとりが生まれ始めます。

そういった外的要因だけでなく、作品自体もこの辺りから調子を上げてきます

バトル路線で人気上昇!

連載開始から暫くはコメディとシリアスなバトルの比率7:3くらいで進めてましたが、連載が1年を迎えた頃にこの比率をひっくり返したような展開を仕掛けます。

具体的には初代黒幕の百が屋敷を襲撃した頃からかなと思うのですが、この辺からバトル展開を増やした結果、描写や構図のカッコよさがウケ始めたと記憶しています。

出典:権平ひつじ『夜桜さんちの大作戦』(集英社)

屋敷襲撃が反映された頃の掲載順が凄いことに…!👇

掲載話54話55話56話57話58話59話60話61話62話
掲載順994774131013
赤文字はセンターカラー

その後のお話でも、ジャンプでは名勝負になると相場で決まっている列車バトルもバッチリ仕上げて……

出典:権平ひつじ『夜桜さんちの大作戦』(集英社)

物語で最初の山場となる白骨島編は構成の巧さもあり、バトルを軸にした展開で評価を上げていきます。

この頃には打ち切り危険性もかなり薄くなっていたように思えます

2024年4月アニメ化決定!!&原作が第2部突入

こうして2年目3年目と話数を重ね、すっかり長期連載作となった夜桜。

それでもちょいちょい掲載順が不安な時期もありましたが、2022年開催のジャンプフェスタでアニメ化が発表され打ち切りの心配が完全に取り払われました。

中々発表が無かったなめ、このままアニメ化せず終わるのでは?と囁かれていたのが懐かしいです

原作の方もアニメの発表とタイミングをほぼ同じくして太陽と六美の子供を絡めた第2部に突入。

出典:権平ひつじ『夜桜さんちの大作戦』(集英社)

結構唐突に時間が飛んだので、初見では「え?」となりました

第2部が始まる話が掲載された単行本の作者コメントには、終盤を迎えつつある旨の言葉が書かれ、文面通りここからクラマックスへと話が進みます。

以下の項目は最終回に関する記述になりますのでネタバレ注意です

5年の物語に幕

2025/1/20発売の週刊少年ジャンプ2025年8号をもって遂に物語が完結。

…といっても最後はちょっと変わった家族のドタバタな日常といった感じでほのぼのと終わっていきます。

連載当初のような雰囲気で懐かしく感じましたね

最終回が載った号の巻末コメントでは「思い残すことはない」と発言してた通り、物語を締めるうえでも過不足なく終わり、それでいて本作らしい幕引きだったのかなと感じます。

個人的には読者応募のスパイ回に出てきた多様性親子の再登場がアツかったです

出典:権平ひつじ『夜桜さんちの大作戦』(集英社)

まとめ

以上、連載獲得以前~夜桜完結までの足かけ14年を簡単に振り返ってみました。

正直ポロの留学記が結構厳しめな内容だったので、夜桜始まった時はどうなるかな~と思ってましたが、まさかこんな長期連載になるとは…といった思いです。

ひつじ先生の年齢的にも次回作はありそうですが、それはどの媒体でいつ頃になるのか。まあ気長に待ちたいところ。

画風的に勉タメジャンプにお呼ばれしそうではあります

それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!

COMMENTS

  1. 匿名 より:

    全サの最終回複製原画なかったですね…
    基本打ち切り?以外はあるイメージでしたが…

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます。
      言われてみれば…
      まあなんかの成り行きでフォトクロックになって、さすがにそれを全サにするのは生産のアレコレがキツいから100名限定にしたとかなんですかね?

  2. F より:

    実は当初はラブコメ漫画として開始されたんですよね。序盤から登場した殺香ちゃんが登場したのもそうでしたけどね。

    低迷期の頃はオリジナルキャラを募集する程度でしたが、仰る通りバトル路線に切り替わった事で人気急上昇したんすね。

    TVアニメも成功してますからね。

    次回作はバトル漫画でしょうかね?期待してます。

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます。
      殺香が出たあたりって凄い勢いでキャラガチャ仕掛けて手探りしてた印象ですが、その一貫でラブコメ要素1つまみしてみたって感じなんですかね。浮気が許されるジャンプ主人公はデスノの月くらいなのでルートは六美で決まっていますが。
      本格的にバトルやり始めた時は構図や1枚絵のカッコよさに感嘆しました。コメディばっかやってたから気付かなかったけどあんな絵描けたんだなあと

  3. 自称夜桜さんちの大作戦応援会員 より:

    夜桜は本当に語ることが多い。
    2019年末にその年の新連載が夜桜含め全員ゆらぎラインの下に溜まって悲惨なことになってましたもんね。
    夜桜もドベ何回も踏んでしまって、それでも路線変更やアクタージュショックで運良く綱渡りで周年まで生き残り更に復活。打ち切りレース界屈指の不死鳥として有名でしたね。
    1周年は同期のミタマと接戦で辛勝。
    初巻頭に83話までかかった作品は直近10年で夜桜だけですし、これより巻頭遅かったのはめだかボックス、サイレン、スケットダンスくらい。
    その後はワンピースやヒロアカ、ブラクロといったベテランたちが満身創痍で描けない代わりに夜桜がよくセンターを請け負ってくれていて編集部もありがたく思っていたことでしょう。
    呪術やチェンソー、カグラのような殺伐とした物が多い中で夜桜はゆるふわな作風も持ち合わせた貴重なオアシスになっていた。主人公の子供がでてくるのは珍しかった。

    ポロの留学記の時に同期だった藤巻&筒井両先生もお疲れ様言ってたのも往年の読者にはぐっとくるものがあります。
    権平先生には何年後かにまた新連載で戻ってきてほしいしドクストみたいに読み切りも描いてほしい。
    本当にお疲れ様でした。学生時代から読んでた作品がまた一つ去って寂しい。

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます。
      サバイバルレースの観点で言えば夜桜はドラマだらけだった気がします。序盤のギリギリで生きている感じがなんともスリリングでした。
      「もしアクタがあんなことにならなければ夜桜は…」とか「もしミタマと売り上げが似たり寄ったりだったら夜桜は…」とIFが何個も出てきますね。
      ポロの同期がしっかりと労いコメントしてるのはやっぱりグッときましたよね。
      年齢的にも恐らくまだ33くらいでしょうし、筆もかなり早そうなので再び週刊で帰ってくる可能性もあるのかなと思えます。

  4. 匿名 より:

    更新お疲れ様です!
    本当に本当に、低空飛行時代から考えると信じられないくらいキレイに終わった作品になりましたね。

    とうまさんもご指摘のようにバトル展開がキマっていたことに加えて、バトルになったことで「最強のスパイ一家」という兄妹のキャラが立ったのも大きかったと感じています。
    …というか序盤が一家そっちのけで同級生キャラ生やしてたの、今思えば結構な迷走ですね。

    個人的には、日番谷隊長くらいの枠に収まってしまうと思っていた二刃姉ちゃんがずっと核を落とさなかったのも好印象です。

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます。
      ぶっちゃけ凶一郎以外の兄弟をほどんど掘り下げずに、外野でキャラガチャコメディしてた時は「画風は好きだし前作がド派手に打ち切られたから頑張ってほしいけどこれはもう…」と観念してました。オチも凶一郎が持ってく流れでマンネリ化してましたし……
      バトルやって自ずと兄弟の掘り下げが進んで、バトル描写の強みも提示できて、ついでに生存の壁になってた強い連載陣もこのタイミングで抜けていって作品にとっては良い方向に向かったのが大きい気がします

  5. 夜桜好き より:

    夜桜はずっと面白かったけどラスト3話は鳥肌がたった・・・・権平先生5年以上の連載お疲れ様でした!!今まで楽しませてくれてありがとうございました!!

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます
      いやあホント長い間お疲れ様でしたといった感じです
      ここまで走り抜けたのはめでたいんですが、来週からもういないと思うと寂しいですね…

  6. 匿名 より:

    「奇跡的に来週から私の新連載始まらないですかね?始まらないね?了解です!」
    夜桜同期のミタマ
    最後の巻末コメントが中々見ない類のそれではありましたね。当時ギャグ蟲毒な中単行本売上が周年の壁に阻まれた要因との事で、とうまさん贔屓の超条先輩が心配にもなってしまいました。

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます。
      ミタマも結構好きで打ち切られた時は寂しかったですがその巻末コメントはフフッと笑いました。本編の唐突な締め方や、同時にアクタージュ事変が起きたこと含め印象深い去り方ではありましたね。
      超巡は前作から7年ぶりとかなり久々だから続いてほしいんですが…う~ん

タイトルとURLをコピーしました