2024/8/23~24にかけてジャンプ+で竜がいたまちというショート連載が掲載されます。
この情報を見た時、作家の動向探るの大好きマンの私の血が騒ぎました。

さ、作者野々上大二郎!?
触りだけ先に言うと、野々上先生は過去に2度週刊少年ジャンプで連載を持っており、その後はGIGAに1度読み切りを載せたきりあまり目立った動きがありませんでした。
ショートとはいえ久々の連載ということで、以下で過去作と竜がいたまちの感想について書きます。
ちなみにタイトルで【速報】とは書きましたが、2024/8/19発売のジャンプ38号で小さく告知はありました👇

過去作、無刀ブラック&最後の西遊記
簡単に野々上先生の本誌での過去作について。
1作目が2013年に掲載された無刀ブラック(全12話)です。

缶コーヒーは特に関係ありません
内容としては、るろ剣の合気道版とも言うべきでしょうか。
しかし、主人公が剣心ほどキャラとしての魅力が強かったわけではなく、バトルの目的も流派の信念を伝えるためや護るためetc.ジャンプでやるには少し絵面が地味だったこともあり打ち切りに。

読むとバトルよりはヒューマンドラマをやりたかっとは分かるんですが…
無刀ブラック終了から約4年半後、本誌2作目である最後の西遊記(全23話)が開始。
この漫画の内容を簡潔に表すのは中々難しいのですが、野々上先生は巻末コメントで「一風変わった西遊記を描きます! 楽しんでいただければ幸いです!」と書いていたので、取り敢えず「一風変わった西遊記」といったところになります。
ただ一風変えるために設定を盛り込み過ぎたか、設定の説明に終始する展開が多いのが原因で打ち切りに。

同時期に連載されたサムライ8という更に設定の説明が多い漫画の影に隠れていましたが、まあ説明は多かったです
バトル描写はかなり上手かったこともあり、もう少し野々上先生が頭に描いていた構想を見守りたい作品ではありました。
この最後の西遊記も前作と同じでヒューマンドラマとして描きたいフシは何となくあり、やはり本誌なのでバトル要素を入れる形になったのだと個人的には思うのですが、ジャンプラ掲載の竜がいたまちは完全にヒューマンドラマの方向に振られていました。
ということで以下は竜がいたまちの感想👇
竜のいたまち1~2話の感想
以下では核心に触れない程度に竜がいたまちの感想。
本編はコチラから読めます👇
まず一言、メッチャ良かった
最近のジャンプラだと可愛らしい絵柄で鬱展開や急展開したり、ラブコメかと思ったらMARVELヒーロー漫画だったりと岸本先生以上に「ズラし」てくる作品が多いですが、コチラは絵柄通りの爽やかでこれぞジュブナイル!と言えるものでした。
人たらしの少年、内向的な少女、田舎らしい風景、ひと夏の不思議現象、ロリの赤面と水着と魔女っ子コス…こういうのでいいんです。

こういうのでいいんだよ
気になったのが1話の41ページの2人上を飛ぶ竜の影のカット。
出典:野々上大二郎『竜のいたまち』(集英社)

上!上ぇ!
コイツが探してる竜ぽいですが、タイトルが竜がいたまちと過去形なことを考えると伏線的なものと含んだものではあるのかな。
伏線と言えば1.2話内で少年のお父さんが魔法使い、本書いてる、瞬間移動能力と3つも属性を盛り込まれており、これを後半でどう回収するのか気になるところ。
竜のいたまち3~4話の感想
後半の核心に触れない程度の感想。
本編はコチラから読めます👇
読了後、ちょっと泣きました。
何も考えずに感想を出すなら「めっちゃエモかった😭」になるんですが、ページをめくるごとに近くなってく2人の心的距離、それによって生まれる歪、理屈度外視だけど演出で納得させてくる不思議現象etc.ヒューマンドラマの鉄板も奇譚モノの鉄板も見入ってしまうレベルで仕上げていると思います。

新海誠作品や大昔のkey作品のような読み味でした
少し内容に触れると、4話の71ページのポッキー(ぽいお菓子)差し出すところはグッときました。あそこは1話の27ページの部分と対比のようになってるんですよね。
ひと夏を越してキリンのように外向的であれとするネコの心情の変化、こういうのに弱いです。
しかし結局キリンのお父さんは魔法使いや本書いてるとかの仄めかされた設定は特に回収されませんでしたが何者だったんや…?

決闘者であることくらいしか明確に分からんかったな
何にせよ応援コメントでも沢山書かれているように映画化でもしてほしいところですが、まあそれはちょっと現実的ではなさそうなので一先ず単行本化を希望したいところです。

夏に良いモン見れましたわ~
COMMENTS
野々上先生は長いこと動きがなく読者にも引退したと思われていたみたいですね。今回の読み切りはベテランらしく安定感がありますし、最後の西遊記も画力は高かったと思います。2019年は新連載が次々とドベに溜まって下位のゆらぎ荘が真ん中に上がるほど悲惨な誌面だったので俗にドベンジャーズと揶揄されてたそうです。ちなみに夜桜だけがその中から生還しました。
無刀ブラックは3年ぶりの1クール終了だったので相当アンケ悪かったようですね。
コメントありがとうございます。
19年の新連載は神緒ゆいは髪を結いをめっちゃ好きでした。途中からの路線変更も含めかなり印象的な作品でしたね。
新連載全体で見るとやはりサムライ8のインパクトが圧倒的か。
無刀ブラックはジャンプでヒューマンドラマやるにはちょっと色々と弱かったなとは感じます。