「大人の事情と読むジャンプ」をご覧いただきありがとうございます。
ところで「大人」になると、数字というモノが特に重んじられるようになってきます。
利益、コスト、株価、年収…etc.
アラビア数字の羅列で全ての価値を測れるかのような錯覚を覚えてしまう程には数字は重要な概念です。
創作の世界でも例外ではなく、作者から読者に提示される数字は、強さの可視化や話題作りの装置として重宝されます。
戦闘力、懸賞金、捕獲レベルとかですね
このように便利な数字ですが、取り扱いを少しでも誤ると没入感を削いでしまい読者をモヤっとさせる諸刃の剣となります。
今回はジャンプで連載中のDear Anemomeから3つの事例を挙げ、実生活でも意識すべき数字管理の大切さについて書いていこうと思います。
① 人員の数はしっかり共有する
これはDear Anemomeが連載開始した際にも採り上げましたが、1年前にガラパゴス諸島の調査に向かった計15名の調査隊がいました。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
彼らがどうなったかというと…
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
誰一人として帰還する事はありませんでした(モニターに20人映しながら)
事態は途轍もなく重いのですが、それとは別に雇用主が把握している人員数と、実際に派遣された人員数に差異があるのも由々しき問題です。単行本だと修正されるのかな
このオバサンは15人派遣したつもりでしたが、実数は👆のように5×4=20人でした
これは人件費を5人分予定より多くつぎ込んでしまった状態となり、馬鹿にならないコストとなってしまうので、上層部と現場でのスタッフに関する擦り合わせは大事だということを教えてくれます。
でも全員行方不明で賃金払う必要無いから結果オーライかもしれません
② 盛り過ぎた表現はしない
ーー……時は大きく流れ 第12話
スーツをキッチリ決めて、森林で助けた兎に招かれる主人公たち
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
数時間て言うほど大きいか??
暇でスマホいじってる数時間は大きいですが、主人公たちのように連載という世界線で生きていると言われるほど大きくはないように感じます。
しかしこの場面に至るまでの経緯を考えてみると
ガラパゴス諸島到着→研究所でバトル→兎に招かれる
このように作中の時間軸では恐らく1~2日しか経っていないので、そういう視点では数時間は割合的に大きいのかもしれません。
何にせよ、私たちの生活においても
俺が推してるあの作品、1巻発売後速攻で売れてどこの本屋行ってもかなり在庫少なくなってるし即重版間違いないわ~
速攻?かなり?即?
こいつ色々盛ってるだろ…
このように行き過ぎた表現は逆に信憑性を損なう可能性があるので、情報の裏取りや明確な数字が無い限りは、強めの表現は控えたほうが良いでしょう。
「あまり強い言葉を遣うなよ…弱く見えるぞ」
③ 時系列は整合性をもたせる
次の文章は13話の1シーンを要約したものです。
黄色マーカー部分を意識して読んでください👇
主人公たちを招いた人間並みの知能を持つ兎たち。
彼らは10年前に起こった大爆発により「進化」した。
事態の把握もできぬ混乱の中、一人の男が現れ兎たちに言葉や文化や建築技術を教えた。
その男こそ1年前の調査で行方不明になった善生 古太郎だった。
出典:松井琳『Dear Anemone』(集英社)
ここを読んで引っ掛かったのが、大爆発が起きた10年前~善生が調査に向かった1年前の間の9年間、兎たちは事態の把握もできぬ混乱の中にいたのかということ。
さすがに9年間パニック状態が続いたというのも考えにくく、というかその前に適応しそうな気もしますが…
若しくは善生は調査とは別に10年前にガラパゴス諸島を訪れていたと考えても、主人公が18歳なので8歳で上陸…んんん?
時間の整合性をとるなら、10年前の爆発により兎たちが何やかんや休眠状態になり、9年後に目覚めて善生と出会った。となりますがこれでもまだ少しモヤります。
何やかんやとは
このことから実生活でも繋げるべき点は…文明1つ興せるレベルのティーチングスキルを身につけましょう。
善生はただのアフロじゃないようです
まとめ
以上、数字にフォーカスして書き綴りました。
最近では作者のXでアネモネ関係のポストが全削除されたことが話題になっていましたね。
個人的には削除したことより、その後の超及び腰の宣伝ポストに何とも言えぬ切なさを覚えました。
見えない何かの圧力でポストしたように見える
あとこれは邪推の域を出ないのですが、25号の巻末コメントがもう最終話脱稿して打ち上げでもしてるような雰囲気ですが…
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
でも全員行方不明で賃金払う必要無いから結果オーライかもしれません
確かにw
先生がアシスタントに「このモニターに隊員をばーって描いてください!」
みたいな指示しちゃったんだろうな
東京鬼嫁伝の伝説の「キレイに畳まれた布団」も
ここに布団かいてください!って指示してあんなんなった感じ
コメントありがとうございます。
鬼嫁の布団はめっちゃ笑いましたww
ちなみに単行本では絵はそのままで整えられた布団に変わってました