【歴史の転換点】打ち切り漫画 バディストライク 紹介 | 大人の事情と読むジャンプ

【歴史の転換点】打ち切り漫画 バディストライク 紹介

③歴代の打ち切り漫画紹介

ご覧いただきありがとうございます。管理人とうまです。

突然ですが、現在の週刊少年ジャンプは打ち切りに比較的寛容になったと言われています。

時代を遡ると10話代前半で打ち切りをくらい、単行本全1巻という結果はそれ程珍しくありませんでした。

単行本をれだけ刷れるかが肝になる業界においてかなり残酷な結果です

しかし今は序盤からアンケートが取れていないであろう作品でも20話前後は続き、単行本も最低2巻は出る傾向が続いております。

ジャンプ大好きジョン
ジャンプ大好きジョン

いつから打ち切りに寛容になったんだろう…

その答えが今回紹介するバディストライクです。

2015年51号~2016年10号に掲載。全11話、全1巻

この作品以降、全1巻の作品は2024年時点では登場しておらず、序盤から打ち切りルートまっしぐらの作品でもそれなりに続くようになります。

この作品の魅力はそういったターニングポイント的な意味合いだけでなく、内容(主に最終回)にもあるので以下で詳しく書いていきます。

1章 邂逅編

タイトルにもある通りこの作品は野球を介したバディ物なので、まずは主人公2人の出会いから始まります。

主人公の1人、中学生にして140kmの剛速球を投げる荒狼亮です。

しかし超ノーコンであり引退試合もフォアボール&暴投で0-30で敗退。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

他に投げれる奴いなかったんか…?

高校野球でリベンジを誓う亮の前に、「死神」と呼ばれるキャッチャーでもう1人の主人公、安導要あどうかなめが登場。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

なぜ「死神」と呼ばれてるかは冒頭のページを参照👇

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

亮が勝てないのはキャッチャーがクソだからと主張。

このように言葉選びがキツく、序盤にして読者を振るい落としてしまいそうなキャラをしています。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

どんな球も捕れるということを言いたいのは分かるのですが…

必要以上の他人との比較は読者から顰蹙買いそうです。

なんやかんやあって、ここに高校野球に一球を投じるノーコンピッチャーと「死神」キャッチャーによるバッテリーが結成されるのであった…。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

彼らがこの後野球の試合をすることはありません。

2章 終生のライバル枠との出会い

基本的に「死神」である要は破天荒で掴みどころの無いキャラとして設計されています。

ということで地元の強豪校の怪物スラッガー猪熊興介に勝負を仕掛けることに。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

勝負自体は打たれた球を捕ったので勝ったものの、持ち味の剛速球を軽々と打たれたことで「勝負に勝ったけど対決には負けた」と落ち込む2人。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

は三振で仕留めると決意を固めるのであった…。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

繰り返しになりますが、彼らがこの後野球の試合をすることはありません。

「次」はねぇぞ…

3章 高校野球開始編

高校に進学し、要により未成年の主張を校内放送で流された亮。

早々に目を付けられ、先輩と打ち取り対決をすることに。ここまでで5話です。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)
ジャンプ大好きジョン
ジャンプ大好きジョン

いや早く試合せぇよ!!

と本誌で追っていた方の中にはいたと思いますが、打ち切りラバー中級者以上になると、もう作品の行く末を悟り始め「どこで畳み始めるか」を観測するようになります。

ジャンプでスポーツ漫画をやるには、主要キャラの掘り下げを効率よく終わらせ早いとこ試合をすることが求められます。

ここで1年生VS先輩の構図にでも持ち込めればそのノルマは達成できたのですが……

あくまでバディ物ということに拘った結果なのでしょうか

まあ勝負の中身は置いておいて、ここから怒濤の展開に突入します。

4章 過去編&ぶっ飛んだ最終回

打ち取り対決後、要の過去編が2話に渡ってねじ込まれることに。

これまた打ち切りラバー中級者以上になるとコミックスを側面から眺めた時に、回想の黒枠が続くページを見て、「打ち切り決まって過去編をねじ込んだんだなぁ」と察することができるようになります。

電子版にはない楽しみ方です

過去編では要が死神」と呼ばれるようになった理由よ亮との過去の出会いが語られますが、ザックリ要約すると

過去に最強のバッテリーを組んで甲子園行くことを約束した人がいたが、事故に遭い野球を続けることを断念。

その後組んだピッチャーもなぜか色々災難に遭い、それから要は「死神」と呼ばれることに。

居場所がなくなり、引っ越したところ亮と偶々会って亮の投げた球に甲子園を約束した人の姿を重ね、いつか亮とバッテリー組みたいと願った。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

この経緯で冒頭の仰々しい「死神」の噂に発展したことや、ドヤ顔で要が「死神」を自称してたことに少し違和感を感じますが、まあ噂には尾びれ背びれが付き物ということでしょうか。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

イジメで付けられたあだ名なのに……

過去編終了。

最終回に突入するのですが、ここからこの漫画が大谷翔平級の伝説的ラストを魅せます。

まずは冒頭、色々なことがあったようで、亮たちが甲子園出場を決めていました。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

そんな亮たちの前に予選で戦った選手たち(読者からしたら初見)が激励に来るのですが、明らかにリアル路線のスポーツ漫画には有り得ない通り名と説明が付いており、本当に色々あったようです。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

個人的には『瞬間移動モーメントムーブ』と『グローブは枷』が好きです。

彼らとの激闘の様子はダイジェストで語られているのですが、序盤の怪物スラッガーとは次元の違う「怪物」たちを相手にしてきた事が分かります。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

最後はしまってこーぜで連載を締めました。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

余談ですが、この作品と入れ替わりで連載開始したのが鬼滅の刃です。

やはり伝説的作品の後には伝説的作品が続くものなのか……

まとめ

以上、ラストで弾けてしまったバディストライクでした。

あとがきでは「THE☆打ち切り」と言われていますが、他には見ない締め方だったと思います。

出典:KAITO『バディストライク』(集英社)

しかし1試合もしないで連載が打ち取られてしまいましたが、当初構想だと何話目くらいから試合を開始する予定だったかは気になるところです。

あくまで野球漫画ではなく真性のバディ物ドラマとして描きたかったとしたら、ジャンプスクエアやヤングジャンプならともかく、本誌は要の初期のキャラも含め、そもそも厳しい戦いだったのかなと思います。

それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!

コメント 名前とアドレスは任意です

  1. 匿名 より:

    試合が始まらないという打ち切りスポーツ漫画あるある
    このテーマで語っても盛り上がりそう(打ち切りラバー初心者)

    • とうま とうま より:

      コメントありがとうございます
      試合始まらないスポーツ漫画で1つカテゴリ作れそうなくらい屍を増やしてますからね…
      次も試合始まらないスポーツアップしようかな

      • 匿名 より:

        昭和だとDr.スランプとドラゴンボールの間で連載されていた海人ゴンズイというのがありましたが、あちらも怪作として有名ですね…
        令和はどんな転換点マンガが来るのやら

        • とうま とうま より:

          コメントありがとうございます。
          そういった怪作は大好きなのですが、割と誌面の不景気が長く続いてるので、未来の看板作も出てほしいところ、、、

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