ご覧頂きありがとうございます。
本記事投稿時点で週刊少年ジャンプ2024年秋の新連載が全て出揃いました。
長期連載作たちが次々と終わるor完結へと向かう中で始まった、さながらニュージェネレーションズですね
ここでは魔男のイチ、しのびごと、白卓HAKUTAKUの3作の管理人なりの所感について書いてきます。
1番手 魔男のイチ
まずは入間くんの西修先生&宇佐崎しろ先生というまさかのタッグによる魔男のイチ
本記事投稿時点で3話まで消化
正直予告の段階ではしろ先生の復帰に湧いた半面、原作が鳴り物入り作家さんということでサムライ8や一ノ瀬のように悪い意味で突飛なものが始まるかもとヒヤヒヤしてました。
でも良い意味で無難そうなのが始まって安心しました
筋運びについても無難に、かなり手堅く進めていると感じました。
結構贅沢に3話までを世界観と設定の説明パートとして設けたように見えますが、各話ごとに場面が切り替わっており、イチ&ウロロ&魔女サイドの3者のスタンスや関係性が2話目でハッキリと提示されていたのでテンポの悪さを感じず読めました。
出典:原作:西修 作画:宇佐崎しろ『魔男のイチ』(集英社)
約ネバのような爆発力のある序盤というワケではありませんが、4話目以降も堅実な展開が期待できそうなお話です。
あとはデスカラスさんが表情豊かでいいキャラしてますね
堅実故にあまり書くことも無いので、個人的に今後こういう展開が欲しいという話について。
私は「敵対する勢力の者同士がやむを得ない事情で手を組み、次第に絆が深まっていく」という展開が好物なのでこの先のお話でイチとウロロ周りでそういった展開が出てきたらいいなーと。
彼岸島の明と隊長みたいなアレのことです
それこそ明が隊長を泣く泣く切り捨てたシーンとかめっちゃ泣きました😭
出典:松本光司『彼岸島 48日後…』(講談社)
話がヤングマガジンになりそうなのでこれ以上はしませんが、しろ先生の前作がかなりドギツイ終わり方をしたので、魔男のイチが宇佐崎しろ先生の代表作と呼べるようになることを期待する次第です。
2番手 しのびごと
お次はアメノフルコンビによるしのびごと
本記事投稿時点で2話まで消化
まず真っ先に感じたのが、多分同じことを感じた方がいるかと思いますが、めっちゃキヨシとキルアオぽい。
主人公がヘタレ&コミュ障…キヨシ
裏稼業&お嬢様絡みのミッション&モブ生徒がガラ悪い…キルアオ
主人公の最強&コメディ調…両方
2012年にニセコイ、パジャマな彼女。、恋染紅葉のラブコメ3作が同時掲載されてラブコメ戦国時代なんて言われてましたが、12年の時を経て最強主人公戦国時代が幕を開けてます。
イマドキですね
個人的には殺陣の描写に無限の可能性を感じたので、このへんを押し出して差別化していってほしいなと思いました。スゲーなこれ
出典:原作:たけぐし一本 作画:みたらし三大『しのびごと』(集英社)
コメディ面については、アメノフルのノリを踏襲した感じでしたね。
アメノフル連載当時を思い出すとコメディ要素の掛け合いがかなり好みが分かれていたようですが、3年経った今、どう評価されるかは注目したいところです。
2話目であまり話が動かなかったので展開についてあまり語れず
3番手 白卓HAKUTAKU
最後は本作が初連載の石川光貴先生による白卓HAKUTAKU
本記事投稿時点で1話消化
まだ1話だけなので「連載の第1話としてどうか」という点で言えば、正直失敗した感は否めない。
1話で提示された主人公の特長というのが、物事を筋書き立てたり、自分でルールを構築して何でもゲーム感覚で楽しめるということだと思うんですが、肝心の3週間かけて作ったゲームが一体どういう筋書きやルールで作られているのか読者視点では分からないまま作中でウケてるのがアカンなと感じました。
出典:石川光貴『白卓HAKUTAKU』(集英社)
内輪ネタのゲームってことしか分からない…
もしかしたら2話目で説明されるのかもしれませんが、こういった主人公を主人公たらしめてる要素というのは早め且つ具体的に示しておいたほうが良さそうでした。
また主人公をパシってる佐野君ですが、クラスの一軍で超陽キャだし何でも出来ます。でも性格はクソですという意図して創られた読者の好感度ゼロのキャラだと思うんですが、1話内で彼にギャフンと言わせるような展開も無かったのでカタルシスを得ることも出来ない。
せめて「どういうロジックで創られたゲームなのかの説明」と「佐野君に一泡吹かせる展開」のどちらかは第1話内で欲しかったです
ということで上記2つが宙ぶらりんでモヤらせる第1話でした。
主人公が脳汁ブシャーするシーンに贅沢に見開き2ページ使われましたが、これを見開き1ページに収めれば空いた分でどちらかは回収出来たのでは…?
出典:石川光貴『白卓HAKUTAKU』(集英社)
お話以外でも、同期のイチとしのびごとが華のある(視点を変えればSNSウケしそうな)画風に対し、かなりオールドファッションな絵でパッと見のルックスでも少し厳しそう。
こういうのがジャンプラ試し読みのPVに響いてくるように思えます
取り敢えず2話目以降…ではありますが出だしで遅れをとっていそうではあります。
まとめ(好きな順ランキング)
以上、2024秋の新連載所感でした。
「面白さ」「何となく応援したくなるか」etc.を考慮してランク付けをすると
1位:魔男のイチ
2位:しのびごと
3位:白卓HAKUTAKU
って感じです。始まった順ですね。
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
個人的に白卓が一番面白くてイチがあまりだったのですが、世間的には評価逆なのか…
コメントありがとうございます。
世間的評価はなんともですが、個人的に白卓は概ね記事に書いた理由+主人公のキャラが微妙に入れ込みづらかったです
イチはコメディ部分でかなり好みが別れているように見受けられました。私的にはアリでしたが、確かにここは人を選びそうだなとは思いました
個人的な序列はしのびごと<イチ≦白卓って感じで全体的に好感触でした
白卓は全く期待していなかった割に良かったと思います。ゲームメカニクスの説明は欲しかったですがインパクトある見開きやイジメに関する流れの丁寧さは良いかなと、今後に期待、というか2話次第かなと
しのびもイチも作画やキャラデザの良さ、丁寧な展開が安心感あります。どちらも序盤から話を回してくれるヒロインやサポートキャラ(9号、ウロロ)がいるんで読みやすいです。個人的にはしのびのバトル、ヒロイン、コメディが刺さってます。設定的にバトルメインにできそうなんで頑張ってほしいですね
コメントありがとうございます。
個人的に白卓はやっぱりページの使い方が勿体なく感じたんですよね…見開き2つ分の脳汁と最後のページが見開き俯瞰で学校を映すだけだったり。この辺を上手いこと使って作ったゲームの製作過程とか佐野くんに一泡吹かせるような展開を1話内で入れられたらなと思ってしまいました。
しのびとイチは画風とキャラデザはホント武器になりそうですね。本来的勢力のウロロが一番常識人ポジションなのも面白い
白卓はいっそ原作に徹して作画担当の人を別に付けた方がいいと感じました。
ヒカルの碁、アイシールド、バクマン、めだかボックス、ソーマ、あかね…文化系など知識が必要な漫画は原作と作画に分けている作品が昔から多いですし、白卓もまさにそれが必要な作品だったと思います。
現に同期のイチとしのびごとも原作作画に分かれている分絵が比較にならないくらい魅力的でジャンプラでもかなり読まれてます。
キヨシと同じくオールドルーキー故にとりあえず連載させてやるかというノリで連載させているのかもしれませんが色々厳しいと思うことが多々あり、全てを語ろうとすると千文字あっても足りないくらいなのでこれ以上は言いません。
コメントありがとうございます。
原作作画の分業についてはルポ漫画とか見てると巡り合わせとかもあるので、中々タッグを組むのも難しいのかなと感じました。
文化系とかは始めるハードルが高そうですよね。とある本で見たのですが、ある分野(漫画で言えばジャンル)でビジネスするには最低5年はその分野に触れていないとダメなんだとか。それくらいの期間題材に触れていて理解が無いとどこかで粗が出かねないということでしょう。
オールドルーキーに関しては今は持ち込みの絶対数が減っているうえに本誌よりもジャンプラ希望が多いと集英社のインタビューで見たので、オールドルーキーと呼ばれる層に本誌連載の白羽の矢が立つ機会が増えたということはあるのかもしれません。
それ自体は良い事だと思うのですが、キヨシ白卓で言えばどことなく1周り昔感かあるような…?
個人的には
1.しのびごと
2.イチ
3.白卓
です
しのびごとは記事にもありますが、既存作品と似た設定があり、差別化できるかが鍵に感じます
イチは主人公は魔法は強いがデメリットが重すぎる状態で、話をどう展開させるか次第かと
魔法を使わなすぎると魔法モノの意味がなくなりますが、主人公の魔法は一般の魔女より強いようなので、バランスが難しそうです
白卓は絵柄があまり好みじゃなかったのと、記事にもありますが、いまいち作っているゲームの内容が伝わってきませんでした
ゲーム制作がテーマならば、もう少しどのようなゲームを作っているのかを分かりやすくしないと、読者が置いてけぼりになりそうです
コメントありがとうございます。
しのびごとは画風と動きある描写は差別化の武器になりそうですよねえ。
イチは魔法の扱いについてはアストロ思い出させました。コメディ調の掛け合いで結構好き嫌いが分かれているようなので、この辺がどう作用するかも気になるところです。まあでも至って個人的なことですが、前作から4年ぶりに画力仕上げて戻ってきたしろ先生の絵が本誌載ってるってだけで見応えあります。
白卓は概ね記事に書いた通りですが、3週間の作業であの2人が何やってたかがふんわりしてるのが引っ掛かりましたね。佐野君の陰口聞いちゃうとことかカットしてよかったんじゃ…
アメノフルが好きだった読者としては「しのびごと」は大変満足な1話と2話でした
前作では一部読者から不評な異能要素を取り除いたことでブラッシュアップされた映えるアクションも最高です
キャラ造形、配置、ギャグ、バトルすべてに前作からの反映が見えます
ですがやはり看板を欲している読者が多いのか異能バトル?になりそうなファンタジー作品の「魔男のイチ」が注目度高いのかな
原作・作画どちらも話題性が強いですし、内容も真っ当に面白い
ファンタジー世界を舞台にファンタジーじゃない最強主人公が無双するという構図はマッシュルが1000万部に乗ったのを見た後だと一般ウケも期待せざるを得ません
白卓は管理人さんの言うとおりモヤっとする場所がハッキリしていますね
制作やゲーム内容を削ってでも描写割かれてるのを見るに恐らく佐野くんはただのイジメっ子モブではなくメインキャラクターなので次の話以降に決着がつくんでしょう(見開き2P使ってでもあれやるなら1話内にやってほしかったですが)
この手の専門的ジャンルを少年漫画でやる場合たとえばドクストのようにチート級の人材で固めると思うんですがヒロインがプログラム苦手そうなのが気になりました。一番チートしたいとこじゃない?
ゲームを作る→何かに行き詰る→人材確保を何度か繰り返すと思うのでそこで当たりキャラが出るかどうかが肝な気がします
個人的にはちゃんと描いてくれるなら気になるジャンルなので出来れば同期がもう少し弱そうな時期に出てきてほしかったです…
コメントありがとうございます
しのびは兎に角アクションが印象的でした。何気に2話の怯えるフリして転ばせるモーションも見ごたえありました。このへんは作画の人がSNSにアップしてるGIFアニメのノウハウが活きてるんですかね?
魔男は空席だったハイファンタジーなのもジャンル競合には晒させずそういう点でも有利にはたらくかもしれません。やっぱり制作コンビのデカさもありますが
白卓はそれこそドクストのように何かを作る際の過程を面白く描けるかになるんでしょうか。佐野くんが作中で何でもできると言われていたのでもしかしたら仲間になってチート人材枠で活躍するのかもしれませんね
1話も読まずに判断するのは良くないことだってわかってるけど白卓は予告の時点でダメそう感が凄かったし実際に1話を読んでダメそうって改めて思った
コメントありがとうございます。
他の2つがパッと見でウケそうな画風&前作のコアなファン層が多くいそうなだけに、一昔前感ある画風&初連載でファンが付いてないから読む前の第一印象から何かと厳しくなりそうだなと感じました。実際にジャンプラのPVも他の2つと3倍前後差をつけられてましたね…
読んでみての感想は…概ね記事通りの感想と主人公がイジメられてるの伝えられてノリノリで鍵渡してた先生に違和感を感じました。いやまずアンタが佐野君に注意しろよと