週刊少年ジャンプ2024年43号で連載を開始した白卓HAKUTAKU
画風やジャンプ+の試し読みPVからこれは厳しいのではという声が多く、私も同じことを感じてました。
そして3話のお話を読んでやっぱり厳しいだろコレと再認識されられました。
以下でそれを顕著に感じた箇所について書きます
來暇が連れてきた人材
2話の最後で主人公の橙に一緒にゲームを作る話を持ち掛けたヒロインの來暇。
出典:石川光貴『白卓HAKUTAKU』(集英社)
早速3話で商店街の催し用のゲーム制作が始まるのですが、AIの技術と景品が必要とのことでクリエイター漫画のお約束とも言える、どうやって解決するかという問題が発生。
こういった工程をどう面白く見せるかがクリエイター漫画の肝ですね
この難題に対して來暇が打った手は、AI作ってる東大院生とグリコのエリマネというハイスペック人材をラーメン三銃士のノリで連れてきて、この人たちに何とかしてもらいました。
出典:石川光貴『白卓HAKUTAKU』(集英社)
……いや確かにそれなら即解決だけども漫画としての見せどころが
ゲーム制作に直接関係ない景品の問題はともかく、必要な技術を試行錯誤や協力しながら身に付ける過程を描ければジャンプ3原則の友情・努力・勝利に沿ったオイシイ展開になりそうではあったのですが…
初っ端からAI技術身に着けるのもハードルが高いので、もっと着手しやすいところからでも良かったかも
ある程度物語が成熟して、高度な技術が必要になってからハイスぺ人材を仲間につける展開なら分かるのですが、組んですぐのミッションでこうとなると2話でのコンビ結成の引きが惜しく感じます。
よく分からないけどスゴいゲーム
そんなかんなで東大院生を召喚し、犬撮影して採点するゲームが完成。
小学生たちには大好評で主人公コンビ(&フッ軽ハイスぺ人材)たちの初仕事は盛況に終わりました。
出典:石川光貴『白卓HAKUTAKU』(集英社)
これに関しては過程がすっ飛ばしてたので、あまりゲームの「スゴさ」みたいのが読者視点では伝わりにくいんですよね…
最近だとテンマクキネマ、遡るとアリスと太陽という作品もこの問題を抱えていました
漫画という媒体である以上、作中の成果物がどんなものか表現するにも限界があるので、やはり過程で読者を引き込んでいくことがクリエイター漫画では重要なのかなと感じました。
この辺はDr.STONEやこの音とまれ!(部活モノですが)が上手かった
まあ主人公がまた脳汁スプラッシュしてるので結果オーライかもしれません(?)
出典:石川光貴『白卓HAKUTAKU』(集英社)
まとめ
以上、白卓3話の所感でした。
創作モノにしてもスポーツモノにしても、作者に題材に対する知見が求められるのが大きなハードルになっているようです。
ある程度の知見は染み付いてないと、有識者との打ち合わせや取材も立ちいかないとDr.STONEの理一郎先生も言ってました
となると自分で世界観を構築しやすい退魔モノやファンタジーとなるのですが、それはそれで参入障壁の低さ故にジャンル被りの激戦となり(特に退魔)、差別化するための+αが求められるので、何かと難しさを感じさせます。
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
2話、3話の内容は仮にそれを許容するとしても本来1話でやってないとダメだったと思います。
そして他にも同じ指摘をしてる人が多くいますがジャンプラ試し読みのpv数の低さは内容以前に絵の古さで初見0話切りされてるためそもそも批評の対象にしてる人すら少ない状況です。
同じ文化系漫画のあかね噺やヒカルの碁は1話までにきちんと方向性が確立されていたのと絵柄の良さ両方揃っていたおかげで最初から大人気でした。最終的に1年強で終わった暗号学園のいろはでさえやるべきことを1話に軒並み済ませていました。
総合的に見ても同期の魔男のイチやしのびごとと比べると正直かなり劣ると思います。ネットでは白卓の見開きの使い方が安直といった趣旨の意見も散見します
つまらない以前に関心持たれてないとなるとさいくるびよりと同じように8話でドベ1踏んでもおかしくないと思います。
コメントありがとうございます。
いわゆる0話切りをされるオーラが出てしまってますね…
新連載予告絵で如何にも人気絵師が描きましたといった感じの画風であるイチとしのびごとと並んでしまうと、まあ見劣りはしてしまったように思えます。
補正期間が切れたら果たしてどうなるのか
有権者でなんか笑ってしまった
すみません、誤字です。正しくは有識者でした
ありがとうございます🙇
ほんとに、「なんか」厳しそうですよね。大人数を沸かせたいならゲームじゃなくて音楽でもスポーツでもいいわけで。(そこらへんも打ち切り激戦区っぽそうなのがアレですが…)
このブログ的にもキルアオ超巡アストロのレースに伏兵あらわるって感じですな
コメントありがとうございます。
微妙に空回りしてる感じが…
キルアオ超巡アストロの中から1作、キヨシ、白卓、謎枠でアンデラ村バスといったレースでしょうか
魔男は4話が「あれ?」となりましたが、作者パワー考えれば早々には落ちないはず。しのびは何とも言えないところですが果たしてどうなるか……
あまり言いたくないですが、作者さんはゲーム制作に詳しくないのではと感じました
何をすればどのようにゲーム制作に活かせるのか分かっていないから、既に知識がある人を出して解決、という形を取ったのかと
コメントありがとうございます。
連載にあたり当然取材もしたんでしょうし、1話の注釈で監修がいるとは書いてありましたが、それでも実際に自分で触れてみないと分からないもんですからね何事も…。
まあ商業誌レベルで絵が描けてゲーム制作もできるほどにはプログラミングに明るい作者となると、それこそAI作ってる東大院生以上のハイスぺ人材なので、やはりこういったジャンルはハードルが高いのかもしれません
正直タイトルもなあ…白卓って何?白タク行為?って感じで、ゲーム制作モノって想像しずらいです
コメントありがとうございます。
この手のよく分からないタイトルは後々意味が回収されるのが定石なので、そういうことなのかなと思います。
「ただの卓じゃねぇぞ…」
そもそも犬の写真採点を嬉々として楽しんでくれます?小学生が
スマホにもっとおもろいもんたくさんあるのに
子供舐めすぎなのでは…?
コメントありがとうございます。
作中では描かれなかったけれど、きっと主人公の工夫で小学生の心を掴むギミックがあったんだと思います多分恐らく
読者としては子供たちにウケて脳汁出したという結果よりも、どういった創意工夫があったのか&どういった試行錯誤をしたのかといった過程の部分が見たかったんですが…
「チート人材をモブで消費するな」「チート人材必要な話を3話に持ってくるな」となる残念感。
いやたぶんライカの人脈がチートなんでしょうけどそこに焦点あたってないのがまた…。
制作過程やゲーム内容すっ飛ばして前回までと同じ脳汁やるくらいならせめて人間ドラマ見せてほしかったですね。
今回の益丸さんも結局消化不良な佐野くんももうちょっと上手く調理できなかったかなぁ……。
コメントありがとうございます。
個人的には来夏の人脈がチートなのもそれはそれで引っかかったです。1.2話見る感じだと一人でもくもくとゲーム作ってるような描写で、ようやくパートナー(主人公)を見つけたって感じだったので…
結局佐野君の件がしっかりと解決したわけでもないのがモヤらせてきますよね。1話であれだけネチネチ活躍?したので流石に再登場はあると思いますが
人材を必要に応じて引っ張ってくるのはいいんですがやるならアイシールド21みたいにするのが良いと思うんですよね。
あれもご都合主義ではあるのですがヒル魔が悪魔の如き狡知の持ち主であるというキャラに合った良い手法でした。
それに持ってくる人材もチートではなく及第点ラインなのも良かった、持たざる者が如何に戦うのかというワクワクがありました。
翻ってハクタクはライカのキャラがよく分かってないから何でそんなチートキャラ連れて来れたのか疑問しかない、というかそんなコネがあるなら主人公よりもっと良い人材引っ張って来れるだろとツッコミたくなる。
総じてキャラの魅せ方、ストーリーの必然性が駄目、ゲーム制作というジャンルへの知識不足も相まって見所が無い、やたら推してる脳汁も面白くない。
ゲーム制作に詳しくないならせめてキャラの掘り下げをして、こいつらなら良いものを作れそうだと読者に思わせるようにして欲しい。
コメントありがとうございます。
やっぱり今回のお話見て思い浮かんでしまうのはアイシールドを筆頭にした理一郎先生作品ですよね。ライカの人脈に納得いく説明も、主人公コンビの熱意に惹かれたとかのドラマも無く、急に五芒星級のキャラが協力してくれる展開はツッコミ甲斐のある漫画好きとして脳から変な汁が出ました。
しかもこのハイスぺ人材召喚により、ライカがこれまで1人で頑張ってきたような描写にも、この人脈の中でなぜ主人公と組むことにしたのかにも違和感を抱かせるのがもう……
脳汁は持ちネタにしたいのは伝わるんですが、まあちょっとウケは悪そうですね。
まさしく引っかかりを覚えていた作品だったので言語化記事嬉しいです。
個人的には、とうまさんのご指摘なさっていたパシリ行為が未解決なことに加え
「性格悪くね?」発言がモヤっとしたままだったり、コミカルに描かれていたとはいえ今回のシンママ狙い発言だったりと
何となく全体的に倫理観が怪しい印象を受けています。
あと景品のお菓子で釣ってるならそれゲームの魅力ではないのでは……?
コメントありがとうございます。
倫理観と言えば個人的には1話で主人公がイジメられてるの伝えられた時の先生ですね。ノリノリでパソコン室の鍵をライカに渡してましたが、いやまず教師のアンタがイジメの解決に動けよと。
景品に関しては商店街のお菓子屋とかじゃなくて、グリコのエリマネとかいうビジネスエリートを呼んだ以上、ゲームの魅力を遥かに超えるほどの魅力があったのだと思います(適当)
アリスと太陽
50周年記念号が家にある事もあって懐かしいタイトルでしたね。
「アオのハコにはなれなかった理由」の考察記事があると打ち切り考察がよりしやすそうな所はあります。
コメントありがとうございます。
アリスと太陽がアオのハコにはなれなかった理由……ライブで勝負でメンバー集め始めちゃったところですかね…?あそこでファンを掴めるほどに面白く描けなかったのが痛かったと感じました
アオのハコは舞台設定的にそういった部分に話数を割くことはなく、シームレスに話が進行できますからね
正直今はswitchっていう携帯でも据え置きでも遊べるゲーム機でポケモンやスプラ・フォトナ、マイクラを遊べるし、スマホだって持ってる子がいる時代
なんなら配信をしてたり見たりする子も当然いる
そんな時代に犬の写真を撮る採点ゲーであんなに盛り上がるか?ってのが感想
文化とかスポーツ漫画に限らず 例えばあかねは現実の落語界はあんなふうじゃないと思っても
話の魅力とこの世界はこうなんだって思わせる力があるように思えるけど
白卓は いや、こうはなんねーだろ で終わっちゃうんだよなあ
コメントありがとうございます。
やはり題材の見せ方がちょっと詰め切れてないですね。あかねと比べちゃうとあれは作画担当の表現力がズバ抜けてるのもありますが
具体的に世界物の何が凄いのか、面白いのかを示さないと作中で何ℓ脳汁出しても読者には伝わりにくいかなと感じました