週刊少年ジャンプ2024年50号で妖怪バスター村上が終了となりました。全21話
ボイコミ無し、ジャンフェスの展示無し、単行本で読み切り掲載など終盤は打ち切りフラグの百鬼夜行と化しており、言霊使い集団であるジャンプ編集部に「それって打ち切りですよね?」の言葉を喰らい、バスターされていきました。
巻末固定だから打ち切られない!?と囁かれてた頃がもはや懐かしいです
それではここから物語の集大成となる最後のコマ、打ち切りになった原因考察について書いていきます。
最後のコマ
こちらが物語の最後を飾るコマです。
出典:伊原大貴『妖怪バスター村上』(集英社)
これはこれでタイトル回収ってヤツなんでしょうか。
ギャグ漫画なので縦軸の話はあまりないものの、1話につき11ページしか設けられてないだけに、メッチャ駆け足で終わりました。
なんか途中から村上の血縁関係の情報が凄い勢いで流れてきましたが、アレ整理出来る人いますかね…?
以下から打ち切りになった原因考察に移ります👇
打ち切り原因① 不快な村上と彼の都合の良いようになる世界
本作を語るうえで、もはやコレが前提にある気もしますが…
主人公の村上が創作のキャラとしてあまりにも不快でした。
記念すべき第1話の見開きカラーからしてこの有様であり、多くの方がヤベェ新連載始まったと感じたことと思います。
伊原大喜『妖怪バスター村上』(集英社)
それに対してストーリー上では、村上がクラスの中心役だったり、学識もコミュ力も高い人物としてヨイショされたりと作中世界そのものが村上全肯定状態。
このキャラと世界観に共感できた読者はどれほどいたのだろうか…
そんなことで希望に満ちたコメントの多い新連載告知動画も、妖怪が棲む場所以上の阿鼻叫喚の地獄絵図に。
ここってこんな荒れるんやな……
途中から村上の不快さを無くすよう苦心の跡が見られましたが、それについては原因②で👇
打ち切り原因② シンプルに物語として面白味が無い
6話くらいから村上の仲間想い設定を押し出したり、マイペースなキャラに振り回させたりと、毒を抜く試みを始めたように思えましたが、結果として読み味の薄い物語だけ残ったように感じました。
村上が全肯定とヨイショされる世界は変わらないし、相方の紅院君は他力本願で成り上がり、敵対する妖怪も不自然なほど打たれ弱いので、主要キャラ2人が好感度上がりにくいうえに、物語にしても結局彼らの良いようにしかならず面白味が無かったように感じます。
伊原大喜『妖怪バスター村上』(集英社)
そしてダメ押しと言わんばかりにジャンルは飽和状態の退魔
ゆーてギャグ漫画だしストーリーとかは…と言えばその通りなんですが、ギャグ漫画として見ても既にメディア化を決めているWITCH WATCHやロボコと共存できるほど刺さる層を集められるクオリティかと言われると、笑いのツボは人の数だけあれど厳しいのかなと思います。
ツッコミの例えが分かりにくいというか、なんかピンと来ないんですよね…
伊原大喜『妖怪バスター村上』(集英社)
打ち切り原因③ 作者の題材に対する関心
作者さんが明らかに妖怪に関心が無いのも原因のように思えました。
創作に限らずですが、発信側がそのテーマについて関心が無いと、どうしても「薄っぺらく」なるし、発信側が思う以上に勘づかれやすいように感じます。
かく言う私も妖怪モノや民俗学等に取り立てて興味は無いですが、それでもネットでしか調べてないんだろうなぁとはなりました。
というか実際に塗壁の類似種を列挙するコマが、wikiの塗壁のページから他者の証言と野襖を抜いて順番イジっただけ説が出てます。おいおい……
伊原大喜『妖怪バスター村上』(集英社)
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A1%97%E5%A3%81
やる気ない大学生のレポートかいな
本作の場合、この状態で妖怪の特性にツッコミ入れて倒すというコンセプトにしてしまい、浅い知識で小馬鹿にしているように受け止められ、顰蹙を買ったと思います。
妖怪モノが好きな読者からのヘイトは一層凄まじかったのでは…?
まとめ
以上、私なりに原因を考えてみました。
白状しますと、実のところ私はこの作品を途中で読むのを止めてしまった時期がありました。
断念した原因となったのは、4話が掲載された号の巻末コメントです。
割と普段から天狐みたいな感じなので、なんか日記描いてるみたいでしたね…。
作中で主人公に異様に優しくされている美少女妖怪が、作者が自己投影されたキャラという事実にえも言われぬ強烈な「キツさ」を感じ、掲載順推移を眺める楽しみも無いのもあり、ジャンプを読み慣れていない頃以来恐らく初の読み飛ばす作品となりました。
まさかジャンプに夢創作が載るなんて…
その後に打ち切りになるかもという話が出始めてからは、読んでない分も含めて再び読み始めましたが、まあ何というか…改めて「キツい」と思いました。
作者の主人公愛についていけませんでした
かの有名なしゅごまるが打ち切られた後の謝辞の通りだと本作は「自分が信じられる、100%の実力を発揮した作品」ということになるのですが、自分本位ではなくある程度は読者に寄り添った内容にしないと、ジャンプに限らず商業誌で続けるのは難しいのかなと一読者としては感じずにはいられませんでした。
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
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更新お疲れ様です
最初から打ち切られそうだったので本当に順当な打ち切りでしたね
巻末固定って結局なんやったんや
個人的には伊原先生の最後の巻末コメントが面白くなかったのでがっかりしてしまいました
普通に感謝述べてしまってる
この人には香ばしさを常に求めているのでもっととんでもないコメントを残して四散してほしかった…しゅごまる炎上から学ぶな…!
コメントありがとうございます。
巻末だから打ち切られないかも…?というのはありましたが、内容を考えればそりゃもうコレしか打ち切るものは無いですよね。
自分も香ばしさに大いに期待してたので、無難過ぎる巻末コメントは残念でした…
Xも申し訳程度の単行本宣伝だけして沈黙してますし、お気持ち表明の1つや2つや3つ欲しいところですが、望みは薄そうです。
記事更新お疲れ様です。あまりの早さに笑ってしまいました。
とうまさんが挙げられた一連の原因の他、やはり画力の不足も大きいと感じています。
多くの打ち切り作家さんが2作目は絵柄を変えたりブラッシュアップさせたりして挑む中、前作と同じ「つぶれた顔・細長い胴体・適当すぎる建物や車」という絵だったのは流石に……
コメントありがとうございます。
この打ち切り原因考察というカテゴリが段違いにクリック数が高いので、なる早で出すようにしてます。
細長い胴体に対して顔の輪郭はデフォルメ調のように丸いのが不自然なんですよね。
あとは村上の回想に出て来た母がパース狂って3メートルくらいあったり、あずき洗いに攻撃する村上の煽りのアングルがワケ分からんことになってたりと、まあちょっと技術面の粗は感じましたね。
以前別の記事(妖バス最初の記事)でコメントしましたが
「尻子玉」というエロにもグロにも展開できる超・便利アイテムを
第1話という開幕時点であんな雑な扱いで消費した瞬間
「本作の勝負できる要素が狭まった」上に「純粋にコメディだけで勝負する他無い」形になった
その結果として今日に至ったのだと感じます
……あとあまり指摘される方が居ませんが
2話で天狗をDJにしたのも「うぅん……?」てなる要素でした
村上のツッコミだけじゃなく
「本作独自の『妖怪のキャラクター性』もピンとこない」のも
やはり作品寿命を縮めた原因と感じます
コメントありがとうございます。
このあたりも記事に書いたように、題材に関心がないから活かしどころが分からなかったのかなと思えますね。
結局、妖怪じゃなくても何でもいいんですよね。ただ異形のものとして特性イジりのネタに取り敢えずで妖怪を選んだだけでは、と邪推してしまいます。
というか実際に妖怪じゃないヤツらも平然といっぱい出してきましたし、とりあえず異形のものなら何でも良かった節があります。
よかった、プロテクトはなかった!と言いつつも
この作品がつきぬけずに2巻21話も存在できたことがもはやプロテクトでしょう
コメントありがとうございます。
ヒロアカと呪術の完結ラッシュが無かったらマジで突き抜け妖怪になっていた可能性はありましたよね。
21週か…考えてみると結構な長さだったな……
最初の数話が微妙で、しかもすぐに巻末固定になって余計にヘイトを買った印象
あと個人的に、主人公が無表情すぎてなんか怖かった
コメントありがとうございます。
あの巻末固定が無ければ少しはマシだったんですけどね…前例に10年以上続いた作品があるだけに……
主人公があの仏頂面でくどくど屁理屈言って妖怪倒す構成には何もかも無理がありましたね
申し訳ないけど妖怪バスター村上見せられて「伊原先生の次回作にご期待ください」はいや無理だろご期待できるわけないとか思ってしまいます…
二巻で終わった漫画にここまで不快感抱いたの初めてでした、村上の巻末固定にプロテクトがなくて本当に良かった…
コメントありがとうございます。
前作も大概のように思えましたが、それより明らかに酷くなってるからなあ…
ヒロアカ呪術の看板が終わって冷え込みムードの中で、これがプロテクトで1枠陣取り続けてたら地獄でしたね
作者への好感度、主人公への好感度、作品のクオリティ、巻末固定の特別措置…etc…
悪い意味での化学反応を起こしたのが妖怪バスター村上という作品でしたね。どれか一つを許せても他で許せない部分が出るわけで四面楚歌になるという……。
この作品が始まったのは中野前編集長の置き土産なのか上層部からの指示なのか分かりませんが、なぁなぁで続けさせそうなところをしっかり切ってくれた現編集部を評価したいです。
コメントありがとうございます。
作品内も外ももうヘイトを買う要素しかないですからね。主人公は不快だけど作中では全肯定される読者置いてけぼりの世界観漫画を、打ち切りから守られているのかと不安を抱かせる特別措置という…
ホント齊藤編集長が切ってくれて良かったです
齊藤編集長が忖度なく村上を切ってくれて心底安心しました。
一昔前であればE−ROBOTのように10週で切られてもおかしくなかったほどの不快感と浅はかさで良かった点が全く思いつきませんでした。
作者の引き出しの少なさも目立ち、根本的な作風改善ができなければどこの雑誌でも通用しないと思います。
しゅごまるからさほど間隔を開けずの連載だったこともあり、早くジャンプから追い出すために捨て石にされたのかと邪推してしまいます。
村上、さいくるびより、白卓と今年は一体どうして連載会議を通ったのか意味不明な新連載が目立ったように思います。
コメントありがとうございます。
結果的に巻末でも打ち切りになると分かった以上、ヒロアカや呪術が勇退して枠が空かなかったら村上が10週ちょいで切られたのではと思えてきました。
今回でしゅごまるの時以上に本誌での風当たりがさらに強くなったように思え、流石にもう本誌での連載は狙いそうにないですが(というかそう信じたい)、恋するワンピースに戻るんですかね?なんかもう既存のファンまで逃げてそうな勢いですが
村上、さいくるびより、白卓…弾不足…なんですかねぇ
しゅごまるの連載終了後のアレでハードル上げ
3話からいきなり巻末、しかも毎週煽り入れ
この2点で内容以前にヘイト稼ぎでしたね。因みにあちこちのジャンプ掲示板、100%と巻末固定を今日はよく見ます。
コメントありがとうございます。
なんかもう連載始まる前後のアクション全てが悪手とも思えてきます。
巻末固定作品がここまで早く終わったこともなく、そもそものヘイトもすさまじかったかったので、今週は村上の話題だらけになりそうです
やっと打ち切られましたね…。個人的に最終回の
巻末コメントは、過去に話題になった「〇〇な大人が嫌い。
(中略)バイバイ」みたいなインパクトのある3行を期待
したんですけど…。普通でしたね
ちなみに28号(妖バス新連載の前週)はグリリリが、
29号ではアネモネが打ち切られています。
(ジャジャン研WEBより) この2作が不憫ですよね…(´・ω・`)
コメントありがとうございます。
前作の一件で毒が抜けたのか、下手なこと書かんほうがいいな…と考えたんだろうと思えるほどには無難でしたね。キユさんみたいなポエムだったら期待の右斜め上ですが😂
グリグリは序盤の展開がスロー過ぎたから打ち切りは仕方ないところはありますが、願わくばもう少し読んでいたかったですね
誰かがコロコロの方が向いてるってYouTubeの動画でコメントしてましたけど、多分そこでもドベ常連になる運命だと思うんですよね
伊原先生は同人誌描く方が向いてると思います
その手の「〇〇なら続いてた・向いてる」系意見って、
直近の誌面さえ確かめて無いのモロバレですよね……
たぶん「ジャンプで連載できた作家は他所で拾ってもらえる」みたいな風評に起因してるんでしょうけど、
令和の今2~3巻完結食らってる作品は、流石に改善の努力してない限り「例外」だと思います。
特に今のコロコロって動きやコマ割り含めて「魅せる画力」がある事が大前提かつ、
三大少年誌とは別ベクトルで中身に捻り利かせてる作品が主流なので、
妖バスがそのままコロコロ行っても厳しいと思います。
コメントありがとうございます。
結局村上のキャラを見るに、かなり作者本位に作られたキャラだなと感じたので、やはり商業誌とかよりはSNSや同人のほうが気軽に、何より「自分が信じた100%」でやれそうだからそっちの方が向いてる気がしますね
急に「あ、これ今後の展開のためにあっためてた設定だな…」って感じの村上の血筋設定や片親設定が出てきたけど、村上について知りたくもないのでどれひとつ興味湧かないのがすごいとなりますね…
あんなにサラッと出てくる片親設定もなかなかないなぁとなる
コメントありがとうございます。
作者的にはこの設定は出しとかないと…!と考えたかもですが、多くの読者は村上に関心も無いどころかむしろかなりヘイト溜めてた存在だったのでなんも興味ないんですよね
途中から不快要素無くしたけど結局村上中心的世界が変わらなかったのもそうですが、根本からあらゆる面で作者と読者との間に認識のズレがあったように思えます。