週刊少年ジャンプ2026年33号にて、アオのハコが第250話をもって物語に幕を閉じました.

ジャンプの恋愛漫画では歴代最長記録だそうです
これほどの期間連載したとなると、作品に対して何かと思う機会が多かったので、本記事ではそれらについて書いていこうと思います。
最終話の感想
まずはフィナーレとなる最終話の簡単な感想から
コチラが物語の最後を飾るコマです。
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
大喜も高校を卒業し、体育館で千夏先輩と合流
顔面にキラーパスくらってからのキスをして、ラストは青春が詰まった場所である体育館⇒アオのハコと先輩が正式にタイトルを回収して5年以上にわたる物語にピリオドを打ちました。

お疲れ様でした
卒業してからの大喜や先輩のアレコレは描写されませんでしたが、これについては最終話1週前の巻末コメントで「最初からハコ内で終わらせるつもりだった」と書かれており既定路線だったようです。

肝心のお話についての感想は気の利いたことを書こうとは思ったのですが、正直最終話としては少し読み味が薄かった
というのも2人が付き合い始めてからキスシーンは事あるごとに描かれてて、タイトルも既に236話で回収されており、最後の最後でお出しされたのが既出の描写と回収済みのタイトルなことから長期連載の大団円ならではのカタルシスは無かったと言いますか…
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)

あとはやっぱり諸々のパートをカットされてたので……
それについては後述
それでは以下から本作の連載開始時からの所感を振り返っていきます👇
これまでを振り返って
好きな作品だった
ずばり好きな作品でした。
連載開始当初を振り返ると、当時のジャンプの恋愛モノには珍しくお色気要素の無い作風に、これまた今までに無い少女漫画のような画風で少なくとも読む漫画がジャンプ系列に偏ってる自分としては新鮮でありチャレンジングな作品に映りました。

初期で印象に残ったシーンは「大喜一本っ!」のところかなあ
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
それでいて爆発力のある引きは用意されていてジャンプの文脈にしっかりと乗っており、筋運びについてもキャラの心情の機微や恋模様の進展を読む面白さを感じていたところではあります。
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)

単行本も買ってました
また他社で2回の打ち切りを経験してからジャンプに来たという経歴も、打ち切りというものに興味津々な身としては惹かれるものがありましたね。
ということで過去作も追っかけ購入👇


作品のハイライトであろう先輩と大喜が結ばれるシーン。
ここ良かった…本当に良かった……
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
と、このようにかなり応援姿勢ではあったのですが………
引き延ばし
ハイライトを終えた後のアオハコ、各所でも言われてましたが引き伸ばしの感な否めなかったですね。
先輩と大喜の恋愛成就後の物語そのものが引き延ばしの産物だったかと言われると、先述の巻末コメントにもあるように、これ自体は既定路線だったのかなと予想しますがその中身が引き延ばしのソレでした。

作品タイトル風に言えば『ヒキのバシ』です

特に先輩が卒業してからは片思いしている先輩と同居するというそれまで作品の根幹を担っていた舞台設定が片思いでも同居でもなくなったことで霧散し、加えて大仰な引きから大した進展が起きない展開が印象強かったです。
例えば意味深な登場したのに、後方理解ってる人感を出して尺をそれなりに取るだけ取って役目を終えた五百崎さんや…(結局何だったんだこの人)
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
只事ではないムードの中で大喜ママが倒れるも、1週間入院で済んだママぶっ倒れ展開や…(結局何だったんだこの展開)
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
とっくに先輩と結ばれた大喜にキスしてメンタルをブレさせるだけブレさせた雛(結局何だったんだこの雛)etc.
引き伸ばすにしても、それ以外に何を意図したものなのか分からない展開が目立ちました。
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
ところで雛がキスしたところは読者的にも一線を越えてしまったようで、公式Xの最新話告知のリプ欄が地獄の様相に

まあここに関しては荒れるのも仕方ない気がします
というか引き延ばすにしても、延ばす部分も悪いんですよね…
大喜のインターハイでの描写とか、雛がインターハイ優勝するまでのアレコレとか、遊佐兄弟と雛周りのこととか掘り下げられそうなパートはあったのに、過程をほぼカットして結果だけ最後に出されたから尚更それまでの引き延ばし要素が悪目立ちしたような。
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)

最後の最後で遊佐兄と雛のフラグ作ったけどアレ何だったんだ…
遊佐弟がなんか不憫
と、ここまでアレコレ書いてしまいましたが、引き延ばしのせいでスッキリした終わり方にならない作品をそれなりに見てきたので、アオハコに対して抱く感情も「まあアオハコもそうなるよね」と落ち着いたものではあります。


引き伸ばしは人気作の病魔のようなモノです
引き伸ばしによりグダってしまう漫画の、作品内部で起きてることと世間的評価のギャップが鮮烈すぎるせいか、後腐れを感じさせることなく終わる人気作のほうが少ないのではと思えてきますが気のせいのはず…はず……
ということでアオハコの引き延ばしについては、一定の人気に達した作品は同じようなルートを辿ることが多いこともあり、取り立てては思うところは無いのですが、どうしても気になった部分はやはりこの項目👇
絵の変化
アオのハコという作品を最も強く印象付けた要素、それは絵の変化に他なりません。
その変化が分かりやすいのが終盤の匡が心の中で大喜を応援するシーン
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
アオのハコを知らない人が見たら

おかっぱ頭の人は、今バドミントンをプレイしてる人と髪型だけ似てる他人のことを回想してるの?
と思われそうなくらいには連載を経て絵が別物になっています。

途中から恋愛モノやるには色々厳しい画風になりました
出典:三浦糀『アオのハコ』(集英社)
連載が長く続けば絵柄が変わるのはどの作品にも起こる事ですが、本作の場合、誤解を恐れずに言っても言わなくても後期の画風のほうが好きという方は少ないんじゃないでしょうか。
単行本で見る絵の変遷
ではアオハコの絵はどのような変遷を辿ったのか単行本書影をベースに大まかに見ていくと、1~5巻あたりまでは初期絵にあたる期間かなと思います。


自分はこの頃が一番好きです
続く6~9巻
初期絵から瞳の作画や先輩の髪色が変わり、印象は多少初期から違うものに映るものの、連載長期化に伴う絵の変化の範疇に思えます。


この頃も好きです
嫌な予感を感じ始めるのが2ケタ巻数に突入する10巻あたりから

この辺りから瞳がどこか虚ろになり、キャラによっては生え際が後退し、顎がメロンやマンゴーの果肉くらいなら突き刺せそうなほどにはシャープに。

高校生キャラに生え際が後退なんて言葉使う日が来るとは思いませんでした
そして個人的に衝撃を受けたのが19巻の表紙

この表紙を見た時、己の中の「引き伸ばし気味で絵も合わなくなったけど、最後まで単行本は買おう」というサンクコスト効果がプツンと切れた音がして1~18巻までを某メイドインジャパンが大人気の国のご家庭に譲渡

感想を聞くと面白いとのことで、向こうで楽しく読まれているようで何よりです
20巻代を迎える頃にはすっかりお馴染みの絵柄になります。


引き伸ばし後も初期の絵柄に寄せられてたら、評価も少し違ってたのではと感じます
まとめ
以上、アオハコ完結雑感でした。
アオハコが終わりひまてん!もアオハコの少し前に終わったことで、この時点で本誌掲載の純恋愛漫画はさむわんへるつを残すのみとなりました。


アニマルシグナルも若干恋愛要素がありますが、メインは動物ネタなので除外
さむわんへるつも往年のアオハコを彷彿させる支持を獲得しており、人気作ルートを爆進中
このまま外部展開が進み、作者や編集部の一存では作品を終われなくなり当初構想から引き延ばしを余儀なくされた時、果たしてさむわんはどう立ち回るのか……

好きな作品ですが、時間軸や世界観が広げにくそうなだけに不安ではあります
それでは今回はここまで!

ご愛読ありがとうございました!!















COMMENTS
ハプスブルク顎の後継者は講談社に帰るんだろうな
絵柄に関しては手癖なのも大きいだろうし、週刊誌っていう過密スケジュールの中で、修正する暇が無かったんだろうなとは思いますね〜
上手いこと万人受けする方向に転がれば良いですけど必ずしもそうじゃないのが難しいところ
こう見るとまだコミックの表紙は後半もギリ許容範囲かな…って感じだけど、まじで本編とか扉絵どうしちゃったんだよって三角形だな…
てか、最初の方の表紙の絵、可愛すぎるだろ…
やっぱり付き合ってから初めての文化祭で倉庫に閉じ込められた回が1番印象に残ってます
正直あれは爆笑しました
もう絵が単なる絵柄なのか引き伸ばし週刊連載がキツくなったのかわからなくて完結して解放されたのが良かったねという気持ちになってしまう
三浦先生しっかり休んでくれ……
自分もさむわんにはできる限り自分のペースを守ってほしい派
人気爆発のうえライバルまでいなくなって早期打ち切りの危険が消滅したのは大変結構だが、実力を超える立場を余儀なくされているように見える
本作はもともと「刺さる人には刺さるタイプのラブコメ」であって、ジャンプでナンバースリーを張るタイプの作品ではない
引き伸ばし→面白くなくなったため人気が急落→人気がなくなったため打ち切り、の誰も得しないコンボの犠牲にならなければいいが
結局アオハコって擬似円満でええんか?
逃げ若、ひまてん、アオのハコと中堅作品が相次いで完結を迎え、さらにウィッチウォッチとサカモトデイズも今年中に終わる可能性が濃厚と、本来なら新連載にとってはヒロアカと呪術が相次いで完結した2024年以上のビッグチャンスなはずなんですが…
正直なところ、現状の新連載の大半にとっては所詮は延命にしかならなそうなのは気のせいでしようかね…