ご覧頂きありがとうございます。
ところで何事も第一印象というものはとても大事です。
採用面接は入室時の第一印象で決まると言われ、YouTubeや漫画アプリもサムネのキャッチーさでPVが大きく変わります。
本記事ではそんな第一印象から疑問符がつき、打ち切られてしまった漫画を紹介。
こちらの闇神コウ〜暗闇にドッキリ!~です。
週刊少年ジャンプ2003年18号~2003年35号に掲載。全17話。
赤文字にしましたが、このサブタイトルが絶妙な古臭さと違和感を演出しており、ぱっと見で「何かダメそう」と思わせるパワーがあります。
く、暗闇にドッキリ!すか…😅
では第二印象となる内容はどうなのか、以下で紹介していきます👇
あらすじと主要キャラ
主人公のコウです。曲がったことが大嫌いな正義漢であり、ベタながらも少年漫画主人公としては好印象です。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
人の怨念から生まれる鬼に殺され、魂だけの存在となりますが、骸錬師と呼ばれる鬼退治専門家の手で闇神として復活。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
鬼のデザインが…うん何でもないです
その骸錬師がヒロインにあたる路蔭ですが、ナルシストなうえに金の亡者であり、一貫して金にならない場合は他人が鬼の被害にあってても動かないという、第一印象どころか第四印象くらいまで悪そうなキャラになってます。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
特に好感度が上がるようなエピソードも用意されていません
そして打ち切り漫画でよくある、読者の好感が最低であろうキャラが作中ではヨイショされている現象も起きており、いくらコウが真っ当な主人公とはいえバランスを取るのが難しいキャラ設定です。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
それはともかく鬼を100体倒せば人間に戻れるとのことで、闇神となったコウとそれを使役する骸錬師による鬼退治が幕を開けるのであった…
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
1話につき1体倒すにしても100話必要ですが、全17話であるこの作品はどのように〆るのか…
その後の展開と芸術的な設定回収
第1~6話は単話完結で鬼を倒していくコウたち。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
ちなみに2枚目の「ノォオオウォオオオ!!!」という叫びは作者のNO WARというメッセージが込められているそうです。
サブタイトルといい、随所に作者のこういったノリが散見されます
残り94体の7話目で1話完結型に限界を感じたのか、鬼と化した歴史上の人物と戦い始めます。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
そして1話目に出たきり音沙汰の無かったコウの幼馴染が千年に一度の逸材であることが判明。
風魔小太郎に心臓を狙われがてらオープンなセクハラを受けます。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
序盤出てきたキャラが急に重要人物になるというのも打ち切りあるあるです
風魔小太郎を「ぐおにィィイ!!?」と倒したところでラスボス登場。
歴史モノ(?)なので当然というべきか、織田信長がラスボスです。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
これまでの鬼とは別格の力を前に圧倒されるコウたち。
一方で打ち切りラバーたちは「追い詰められたコウが覚醒からの信長倒して俺たたENDか…」と2.3週先の未来を淡々と見据え始めます。
まあ概ねその通りなんですが、信長の魂で鬼100体分に足りるよという情報が打ち切りまで残り9ページでぶっ込まれ、これには打ち切りラバーたちもドッキリです。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
そんなことで信長も「ぐおにィィ!!」されてコウが大幅なショートカットで人間に戻り…
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
最後は大方の予想どおりであろう俺たたENDでこの漫画は「ぐおにィィ!!」と召されていきました。
出典:加地君也『闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜』(集英社)
この「ぐおにィィ!!」という断末魔はアシさんの勘違いから生まれた作者のお気に入りワードとのこと
……うん!!!
この打ち切りの約5年半後、サッカー漫画のマイスターを開始。
作中に出てきた「おはようドスサントスー♪」や「ふざけるなァ!!」等のセリフは連載当時ネットで少しだけ流行ったものの10話で終了。
ジャンプの打ち切りサッカーを語るうえでは外せない存在となります。
まとめ
以上、闇神コウ〜暗闇にドッキリ!〜でした。
サブタイトルの〜暗闇にドッキリ!〜に全部持ってかれた感はありますが、内容にしてもフックが少ないベタな退魔モノであり、何よりヒロインが極度の銭ケバで好感を持ちにくいキャラで、そういった点でも厳しかったのかなと思います。
それにしても結局サブタイトルはどういう意味合いで創出されたワードなのか……
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
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まさに打ち切りあるあるですね。地道にやっていたら急展開で値の大きなラスボス登場で倒してめでたしって。
叫び声は古くは北斗の拳のたわば、ひでぶは、さらば、ひでえって敵の断末魔として書いたのを、締め切りギリギリ過ぎて担当さんが誤読してそうなったのが、原作者、絵師さん両方が面白がって定番化したそうです。
ぐおにイイも続けば名物になったかも知れないですね。
コメントありがとうございます。
仮に続いていたらあのサブタイトルもいい意味でアジが出てたのかな…
まあ作者さんはもう商業作家辞めてるのでifを考えても仕方ないですが
サブタイトルの由来はオジー・オズボーンという人の「Shot in the Dark」という曲の邦題だそうです。
http://blog.livedoor.jp/skullchildren/archives/5534974.html
別作品の「おはようドスサントス」も日常的に使っていたものらしいので、「ぐおに!?」など、こういうダジャレが好きな人なのでしょう。
コメントありがとうございます。
加地先生のブログご存知でしたか笑。過去作を黒歴史扱いしてて哀愁が漂います
ちなみに今はゾンビランドサガの2次創作描いてます