2024年もそろそろ終わり。色々あった年でした。
アサド政権の崩壊、尹大統領の弾劾、ベイスターズが日本一etc.多方面で濃ゆい年でした。
我らが週刊少年ジャンプも然り。
新体制、看板2作の勇退、他誌の大物作家たちの連載開始etc.上記の出来事にも劣らない濃ゆさだったと思います。
というかメッッッチャ濃かった気がする
ここでは備忘録がてら、2024年の本誌での出来事を振り返っていきます。
超巡アネモネ開始⇆暗号&アスミカケル打ち切り
まずは2024年1発目にあたる改編から。
沼駿先生による約7年ぶりの連載作超巡!超常先輩と本作が初連載の松井琳先生によるDear Anemoneがスタート。
超巡は前作左門くんはサモナーにもあった捻くれたテイストのギャグは7年経っても健在であり、補正切れ後は上位をキープ。
そして22.23合併号では12話にして掲載順が2番という稀に見る好調ぶりに。
序盤は「NARUTOの多由也」でメッチャ笑いました
一方アネモネは非常に高い画力を持っていたものの、設定や描写のガバガバさが足を引っ張り、補正切れ後に最下層に転落。
超巡とアネモネの画風の違いもさることながら、掲載順でも見事に明暗が分かれる結果となりました。
未だに合併号のアネモネの位置は悪意を感じる…
入れ替わりで終了したのが、暗号学園のいろはとアスミカケル。
両作とも実績者の作品なだけに、揃って「数年後~」で打ち切りになったさまには、ジャンプの厳しさを再認識させられました。
そして印象的だったのがアスミカケル最終回の巻末コメント👇
未熟者!だからお前は売れんのだ川田!最後まで応援ありがとうございました!
火の丸相撲を描いた人が「未熟」なんてことないと思うんだけどな…
鳥山明先生死去
2024年3月1日、Dr.スランプやドラゴンボールの作者である鳥山明先生が死去。
各方面に与えた影響が大きすぎて「ジャンプでの出来事」として扱っていいのか分からないですが、この訃報が現役の作家陣に与えた衝撃も言わずもがな大きく、17号の巻末コメントには追悼の言葉が並ぶことに。
ドラゴンボール40周年の著名作家たちによるイラスト寄贈も、これを境に若干趣旨が変わっており、作家のコメントも哀悼の意を表したものになっています。
それにしても今後、この2024年3月1日という日が漫画界やアニメ界でどんな意味を持ってくるのか…
アストロ極東さいくる開始⇆魔勇ツーオン累々打ち切り
2024年2発目の改編。
なんと東京リベンジャーズの和久井先生がジャンプで連載を始めるという誰も思いもしないようなニュースに読者間で衝撃がはしりました。
マジ!!??
同期に前作ALIENS AREAから2年ぶりとスピード期間を果たした那波歩才先生による極東ネクロマンス、2023年の金未来にエントリーしていた小林おむすけ先生によるさいくるびよりを迎えて春期がスタート。
開始後の動きについては、アストロは1話時点では王道とも言うべき分かりやすい導入と話題性で好評を得ていたと記憶しています。
しかし2話以降では、「アイツはいらねー」を筆頭にした迷言と、どこか迫力に欠けるバトル描写で読者を厳選してしまい、票を大きく落とすことに。
大胆な軌道修正を行い、掲載順を上げるのはもう少し先の話
極東とさいくるは輪をかけて悲惨で、極東は8話にして掲載順が下から2番目(しかも唯一の下はその号で打ち切りのアネモネ)、さいくるに至っては8話で紛うことなき最下位という事態に陥ります。
入れ替わりで終了したのが、俗に手塚賞組と呼ばれたカグラバチと同期の魔々勇々とツーオンアイス、そして2023年の最後の改編で始まった累々戦記。
魔勇は本誌では未完のまま終了という、ビルドキングの屋獣ENDを思い出させる締めに。
単行本最終巻とその発売に併せてジャンプラで、本誌掲載の後の話が載りました。
ツーオンはキレイには締めたものの、やはり不完全燃焼だったのか単行本最終巻で10,000字を超す設定解放と論考が語られます。
読むと色々やりたい展開があったんだなと少し切なくなります。
累々は中盤からキャッチーな女性キャラがウケはしましたが、肝心の物語で個性を出すことができず終了。
ちなみにその後にGIGAで『魔王様は汗をかく』という、ウケた要素を徹底的に磨き上げたような読み切りが載ります。
こうして手塚賞組で2025年の初日の出を見ることができるのはカグラバチのみとなりました。
この春期はヒロアカの終わりが見えてきて、呪術もそう長くはないだろうという状況の中、他誌の超大物作家がツッコミどころを量産し、他の2作も秒速でコケたことで、一気に冷え込みムードに拍車をかけたように思えます。
暗黒期説がここで一気に強まりました
しかしこれはまだ序の口、次の期で更なる絶望が読者に襲い掛かります。
SAKAMOTO DAYSアニメ化決定!!
更なる絶望の前に、SAKAMOTO DAYSがアニメ化決定というニュースが2024/5/27のJUMP PRESSで伝えられます。
やっとか!といった感じでした
しかしPV観ると、う、う~んこれはどうなんだろ???
原作のいい意味での線の粗さが無くなって全体的にもったりした作画になってるような…
声も何かちょっと違和感あるキャラいない…?
まあ出来のほどを知るのは2025年を生きる我々なので、これ以上の言及は止めておきます。
私は鑑賞するツールが無いので、各所の口コミを見守りたい次第です
村上キヨシひまてん開始⇆グリグリアネモネ打ち切り&ヒロアカ完結
2024年3発目の改編。
新連載のラインナップは、前作守れ!しゅごまるから約2年とスピード帰還を果たした伊原大貴先生による妖怪バスター村上、臼井彰一先生による2022年に載った読み切りの連載版の悪祓士のキヨシくん、前作フルドライブから約6年とかなり久しぶりの連載帰還となった小野玄暉先生によるひまてん!。
2つ前の項で述べた更なる絶望の正体がトップバッターの妖怪バスター村上であり、1話から不快要素の百鬼夜行のような作風を見せつけ、妖怪より遥かに恐ろしい存在として読者の前に立ち塞がります。
トップバッターがコレってあとの2作はどんだけヤバいんだよ…
と思ってましたが、キヨシは割と素直な内容のバトルコメディといった感じで、ひまてんもラブコメの王道を逸れることなく突っ切るような内容であり、この2作の印象はそこまで悪くはなかったです。
とはいえやはり村上の存在は大きく、ここに巻末固定掲載がされるという衝撃の事実も加わり、多くの読者が「長く続くのでは…?」という恐怖に駆られたことは記憶に新しいところです。
結末は2024年を生きた皆様なら知っているはず
入れ替わりで終了したのが、2023年の最後に始まったグリーングリーングリーンズ、2024年1発目の改編で始まったDear Anemone、そして長きにわたり本誌を第一線で支え続けた僕のヒーローアカデミア。
グリグリは中盤あたりから評価され始めたものの、コースに出るまでをじっくりやりすぎて打ち切りになってしまった印象です。
もう少し読みたかったんだけどな…
アネモネは連載中にボイコミスキップ、作者さんがXで作品関連のポストを全削除など本誌外のことで何かと話題になる事態に。
正直ポスト全削除は見え方が凄まじく悪いので、せめて連載してる間はやっちゃアカンやろとは思いました。
ヒロアカは10年という歴代の作品でもかなり長い連載でありながらも明確な失速はせず、それどころか終盤はさらに勢いを増したような展開を見せ、これ以上なくキレイに完結させていきました。
最終回が掲載された号の巻末コメントは堀越先生を労う言葉で埋まることに。
それにしてもヒロアカ並みに長大な物語をヒロアカ並みに美しく締められる作品は今後出てくるのだろうか…
本当に偉大な作品でした…!😭
そしてアネモネが終わったことで、2024年1発目の新連載で2025年におせちを食べることが出来るのは超巡のみとなりました。
編集長交代、新体制開始
👆の改編とほぼ同じタイミングで、ジャンプ編集長が中野博之氏から齋藤優氏へ交代することが発表されます。
この体制変更に依るものかは不明ですが、ほぼ時を同じくして、アンケートの「面白かった作品3つ」の他に「好きな作品3つ」が加わります。
スポットで入れられた項目だと思ったらずっとありますね
そして掲載順のルールにもマイナーチェンジがあるように思えますが、未だはっきりした傾向は見えず、このへんは2025年以降で徐々に分かってくるものかもしれません。
WITCH WATCHアニメ化決定!!
2024/08/19のJUMP PRESSでWITCH WATCHがアニメ化決定というニュースが伝えられます。
これで篠原先生は3作アニメ化を果たすことに…!
篠原先生曰く、色々考えた結果とことん監修することにしたとのことですが、スケットダンスのアニメの出来がアレだったからなんですかね…?
スケダンのアニメはやっぱり打ち切りだったのかなあ
魔男しのび白卓開始&ハンター再開⇆極東さいくる打ち切り&呪術完結
2024年4発目の改編。
原作者逮捕により悔やまれながら打ち切りとなったアクタージュ act-ageの作画担当、宇佐崎しろ先生が4年ぶりに連載で帰還というニュースに、当時を知る読者間で大きな話題となりました。
原作にはチャンピオンの大ヒット作品、魔入りました!入間くんの作者である西修先生が据えられたこともセンセーショナルさに拍車をかけたことと思います。
講談社の大物に続いて秋田書店の大物までジャンプに来た…!
こうして始まった魔男のイチをトップバッターに、前作アメノフルから約3年ぶりの連載となるたけぐし一本先生&みたらし三大先生コンビによるしのびごと、本作が初連載となる石川光貴先生による白卓HAKUTAKUの3本立てで秋期を彩ります。
この3作は全て年を越すのが決まっているものの、見事なまでに掲載順推移が良、可、不可で分かれることになりました。
魔男…20話弱で2度目の巻頭カラー獲得という序盤から絶好調な作品にしか許されないパフォーマンスを発揮。
しのび…掲載順の変動幅は激しいものの、すぐに打ち切りになるような状況ではなく、総じて悪くはない。
白卓…9話で掲載順が最下位。10話でドベ2にはなるものの、それ以降は2024年最後の号に至るまで4連続最下位。
といった感じです。
白卓はもう年明けには…
そして約2年ぶりにHUNTER×HUNTERが再開。
冨樫先生の公式(?)Xから発信される執筆状況からして、今回はいつもより長く掲載するとの予想が多かったですが、結局今回も10週で再度休載に。
もうゴンを10年以上見てない気が…
ずっとレポートみたいの書いてるんだっけ
入れ替わりで終了したのが、2024年2発目の改編で始まった極東ネクロマンスとさいくるびより、そして鬼滅の刃と同時期に超ヒット作となった呪術廻戦。
2発目の改編の項目で書いた通り、極東とさいくるは新連載補正が切れた瞬間に掲載順がドべに落ち、以降打ち切りの瞬間までドベループという死のサイクルを回すことに。
こうして2024年2発目の新連載で芸能人格付けチェック2025を観れるのはアストロのみとなりました。
呪術はモチロン円満完結…と言いたいところですが、引き延ばされた挙句に当初構想からかなり逸れてしまった感は否めず、歯切れの悪さが残る終わり方ではありました。
ヒロアカが綺麗すぎたのもあり、まあちょっと目立ちましたね
しかしヒロアカ同様、最終回が掲載された号の巻末コメントは労う言葉で埋まることになります。
長らく看板を背負ってきたヒロアカ&呪術の完結と編集長交代を経て、ジャンプは新世代へと突入します。
果たして本当に暗黒期となるのかは2025年を生きる私たちのみが知ることです
シド・クラフト開始⇆村上打ち切り
2024年最後の改編。
アニメ化を果たしたヒットラブコメぼくたちは勉強ができないから4年弱ぶりに帰還した、筒井大志先生によるシド・クラフトの最終推理の1本で2024年の新連載は締めとなります。
新連載が1つだけなのは2021年秋のPPPPPP以来ですね
2024年の年末時点では新連載補正期間も切れておらず、始まったばかりの作品なので、2025年からが作品にとっての勝負所になりそうです。
入れ替わりで終了したのが、2024年3発目の改編で始まった妖怪バスター村上。
これまでは巻末固定作は誌面のサバイバルレースから隔絶された存在という説が強かったものの、それをぶち壊す全21話での終了。
この打ち切りがジャンプの歴史に与えた影響はかなり大きいかもしれません
内容に関しては、兎にも角にも主人公の不快さと作者さんの題材に対する関心の無さが目立ち、巻末固定で長く続く可能性がることへの恐怖も相まって、打ち切り漫画好きな管理人でも受け付けないものでした。
恐らく初の読むのを途中で断念した作品でした(最終的には追っかけで全部読みましたが)
何はともあれ、こうして2024年3発目の新連載で箱根駅伝2025の応援に行けるのはキヨシとひまてんの2作となりました。
まとめ
以上、割と細かに2024年のジャンプを振り返りました。
ヒロアカ呪術の完結、編集長の交代、東リベ入間くんの作者が連載、しろ先生の帰還と改めて濃ゆい年だったなと感じずにはいられません。
2025年はどんな年になるのか?
マガジンとチャンピオンの大物が来たので今度はサンデーあたりから来たりするのか??
何にせよブログのネタに困らないくらい一層濃ゆい年になるといいな
それでは今回はここまで!
ご愛読ありがとうございました!!
COMMENTS
恐らく次は夜桜、アンデラ、白卓の順で終わりでしょうね。
円満と早期打ち切りが無くなる事で、その後の打ち切り考察がどうなるか読めなくなってきました。
正直、中堅以下はどれもアンケートが団子すぎて編集部も苦悩しているのではないでしょうか。
コメントありがとうございます
正直白卓だけが圧倒的に絵や話が劣っていて他は仰るようにだんご状態な気がします
なんだかんだ年明けの改編以降もかなり上下しそうです
これを見ると案外村上組強いな今年の前半は一桁取れずに補正期間終了後に落ちること多かったけどひまてん、キヨシはしっかり取れてるし
コメントありがとうございます
村上の印象に引っ張られがちですが、他2つはしっかりとファンは獲得できていそうでひとまず2024年時点では悪く無かったのかなと思えますね
サンデーの代表作を調べつつ、大物移籍を期待してみたものの田辺イエロウ、畑健二郎両先生などのように連載を既に持ってたりという例もあるのでどちらかと言うと三浦糀先生パターンの方が現実味はありそうですね。新連載は復帰、移籍、連載デビュー
どんな形になるのか期待できるのは個人的にいいことだと思ってます。
コメントありがとうございます
実のところサンデーの現在の連載陣のことをあまり知らないんですが(単行本で龍と苺読んだくらい)あまり来そうな人はいないんですか…
いつぞやの他誌作家の説明会の影響で三浦先生よろしく実績者でないにしろ誰かは来るかもですね
今年の連載の内、12本中5本が2〜3巻コースの短期打ち切り(白卓も時間の問題)
とはいえここ数年で見るとそこまで多いって訳ではないんですよね(むしろ去年が少ない)
生き残った作品は
超巡/アストロは周年巻頭が取れるか
キヨシくん/ひまてん/イチは掲載順が下がらないか
シドクラフトは早い段階でセンターor巻頭を取れるか、だと思います
そして来年はどんな新連載が来るか
楽しみと不安、どちらもあります
コメントありがとうございます
今年は割と新連載の生存率は高い年だったのかなと思います(ヒロアカ呪術終わったりで連載陣がどんどん弱くなってるからな気がしますが…)
来年は将来の看板作1つ、ドリトライ並みのブログのネタに困らないトンチキ作を2つくらい欲しいですね
後半持ち直し(というかキヨシとひまてん)&村上の1アウトだけだったおかげでまあまあ酷い年だったと思う
特にグググツーオン辺りの終了とおむすけ村上の開始はナカナカな黒さがある
コメントありがとうございます
村上おむすけの存在は言わずもがな、最後の改編が1つだけで結局誌面の代謝が進まなかったのがキツイですね
グリグリは10話くらいまでのテンポ、ツーオンは絵と題材の見せ方がジャンプに合わなかったので両方打ち切りはやむなしですが、もうちょい続きを見たかった…
今年はヒロアカ呪術完結で忙しかったのか、全体的にやる気がなさそうに思えました。と言うか魔男が売れないと2024年は久々にヒット作ゼロになってしまうような。しのびごと、キヨシ、アストロがこれから売れるビジョンがまるで見えない(シドはラブコメなんでヒットしても大きな数字は望み薄)。
コメントありがとうございます
イチの単行本がどうなるかは気になりますね。同じく早期巻頭のアオハコは単行本も最初から絶好調でしたが果たして
まあ確かに忍びキヨシアストロがジャンプの顔になれる未来はピンとこない…
ひまてん好調だったけど
シドクラフトがきてからアンケート低調なのがね
願いのアストロは意地を見せて欲しい
コメントありがとうございます
ひまてんのここ最近の不調傾向はやっぱりシドクラの影響はあるんですかね
アストロは前作がキャラビジネスで大成功してるだけに(もちろんお話も終盤以外は面白かったですが)、反響が大きいというシカバがウケたらまた上がるのかもしれません
トプ画って何でしたっけ…
見覚えあるけど思い出せない
コメントありがとうございます
バディストライクの最終回の一幕です
来年は波乱の年になりそう。しのびごとの人気に著しいし、キヨシ・ひまてんも他の作品に負けないぐらいアンケート取っている。
今年に至っては鵺の巻頭カラーが周年巻頭カラー1本だけという事態に。というのも他の連載陣が強過ぎて入りづらいのも納得出来る。
そして呪術ヒロアカ完結後の新たな3強はワンピサカモトとカグラバチに。カグラバチに至っては来年にもアニメ化発表しそうですね。
コメントありがとうございます
圧倒的に支持を受けてないであろう白卓が年明けに抜けたあとは中〜下位の争いがかなり熾烈になりそうです。各作品それなりに支持層いるんでしょうし
ただやっぱりアストロが周年が越せるかの瀬戸際になるので、そこがやっぱり気になりますね。サム8一ノ瀬の鳴り物入り連載のジンクスを破れるのか…